「選手に全責任を背負わせ、監督が全てを放棄するのが”ジャパンズウェイ”」東京五輪サッカー男子 3位決定戦 日本-メキシコ

スポンサーリンク

まあ残念ながら、だいたい試合前に予測した通りの内容と結果だったのかなと。

スタミナ勝負になると、高地でプレイしているメキシコリーグに所属している選手のほうが有利だと思っていたし、日本の選手が連戦に弱いのは過去の大会から明白。セットプレイが鍵と書いたけど、全失点がセットプレイ絡みだから何をか言わんやである。

戦略面でも、ジャパンズウェイの数多い問題点の1つは、選手主導でチーム作りをするために中心となる選手がどうしても固定されてしまい、その選手が欠場したり、怪我や疲労でパフォーマンスが落ちたりすると、一気にチーム力が落ちてしまう事にある。

この試合では、特に遠藤がそれに該当してしまった。1失点目のPKになったシーンは、普段なら最初のアタックでボールが取れていたはずなのに、体のキレが落ちているためにスカされ、慌てて後ろから追ってファールを犯してしまったように見える。

2失点目のFKでも、得点した選手のマークをしていたのは遠藤で、完全にキック後の反応が遅れてカバーが間に合わずにフリーで押し込まれてしまった。3点目も、飛び込んだベガを見ていたのは遠藤で、どちらも調子が万全ならあり得ないミスで、それだけ疲労が溜まっていた証左だろう。

そして、メキシコもしっかり日本を研究していて、堂安と久保には徹底してマークを付け、その分相馬がフリーになる場面が多かったが、縦を切ればカットインに威力が無い事を見切られ、1対1で余裕を持って対応されていた。

流れ的に、後半7分の中山からのクロスに堂安がフリーでのヘッドを決めていればまた結果は違ったのかもしれないが、それを決められずメキシコにCKから3点目を決められた事でほぼ試合は決まってしまった。

最後に三苫がゴールを決めて体裁はかろうじて整えたように見えるが、メキシコが3点目を決めてかなり集中力を切らせていたから、とても両手放しでは喜べない。つーか、相馬が対策されていたのだから、三苫を最初から使う手もあったんじゃないだろうか。

ともかく、日本は戦略的に負けるべくして負けた。協会がジャパンズウェイを標榜する限りは、相手国にしてみたら研究した試合そのままで戦術的な奇策は一切無く、中心選手を抑えさえすれば簡単に勝てる、安牌な対戦相手になり続けるのだろう。

試合後に久保はピッチでずっと号泣していたが、そこまで選手だけに背負わせて監督としての仕事や責任を放棄するのがジャパンズウェイだと、いい加減に全国民が気づくべきだと思うんだけどね・・・

さて次はカタールW杯のアジア最終予選。選手のクォリティだけなら負ける要素は無いが、ジャパンズウェイという致命傷を抱えてどう対応するか。なかなか気を許せない戦いになってしまいそうである。

タイトルとURLをコピーしました