ここまでグループリーグは3戦全勝と首位を快走している川崎フロンターレは、折返しの第4戦をまだ勝ち点がゼロのBGパトゥム・ユナイテッドとホームで対戦。
川崎のフォーメーションはいつもの4-3-3で、レアンドロ・ダミアン、マルシーニョ、家長の3トップ。対するパトゥムは5-4-1のフォーメーションで、注目のチャナティップは左のSHで先発。
試合は当然ながら川崎が圧倒的にボールを支配するも、5-4のブロックを作るパトゥムに対して攻撃がスローダウン、シュートまでなかなか持ち込めない。逆に7分、オフサイドギリギリで抜け出したセルゲーエフがシュートもわずかに左へ外れる決定機を作られる。
前半15分、左サイドでマルシーニョがロングパスを受け、ボールを浮かせて上手く相手を交わしてPA内へ侵入、そこで倒されPKの判定。これを脇坂がゴール左上に決めて川崎が先制点をゲットする。
そこからはパトゥムが反撃、20分にはアルバレスが強烈なミドルを放つが、川崎GKチョン・ソンリョンが片手1本で何とかセーブ。23分にもゴール前でセカンドボールを拾われスチュワートにシュートを打たれる苦しい展開。すると33分、チョン・ソンリョンのバックパスを受けたキックがチャナティップに渡ってしまい、そのままゴールを決められパトゥムが同点に追いつく。
しかし37分、川崎はマルシーニョが左サイドからカットイン、DFラインの裏へスッと抜け出したレアンドロ・ダミアンにパスが通り、ワッタナコーンが後ろから引っ掛けてイエロー、そして川崎にPK。これをまた脇坂がGKの腕をかすめながらも決めて追加点。
ところが直後の41分、家長の緩慢な対応からボールを拾われ、最後はチャナティップが放ったシュートがカバーに入った川崎DFの足に当たってコースが変わり、そのままゴールイン。パトゥムがまたもや同点へと追いつく。
後半は、また前半と同じようにパトゥム陣内でハーフコート状態で、また川崎が攻めあぐねる展開になっていたが、10分に瀬古がアルバレスに足首を踏まれるプレイがVARで一発レッドと判定され、パトゥムが10人での試合を強いられる。
その後はこれまで以上に川崎がボールを支配、16分には家長のクロスにマルシーニョが決めたかに見えたがオフサイドを取られるなど、なかなか追加点が奪えない。そのうち、パトゥムが4-4-1にフォーメーションを変更、逆に川崎が攻められる時間帯が増えてくる。
ようやく、23分にCKから山村がGKの前でヘディングを決めて川崎が勝ち越し。パトゥムもチャナティップを中心にカウンターを度々仕掛ける一進一退の展開。37分には宮代がゴールを決めたかに見えたがオフサイド、43分にも宮代がシュートもGKがセーブ。
9分間の後半ロスタイムには、川崎がボールをキープするのか攻めるのか中途半端になって危ないシーンを作るが、8分に右サイドからの縦パスに宮代が抜け出し、角度のないところから右足で蹴ったボールがGKの手に当たってゴールイン、これで川崎が勝負あり。
川崎はパトゥム相手に2戦連続の4-2で4連勝、グループリーグ突破が見えて来た。ただ、勝利は多分に相手の退場に助けられた面があり、全体的にはチョン・ソンリョンの失点を始めとしてミスが多く、簡単にカウンターを許してしまうなど締まりの無い内容だったのは、決勝トーナメントに向けての反省点だろう。