「3連続2位の汚名を晴らす、劇的な逃げ切り勝利を決めたファンアールト」ツール・ド・フランス2022 第4ステージ

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休養移動日を挟んでの第4ステージは、フランス本土の上陸、ダンケルクからカレーまでフランスのフランドル地方を走る171.5km。

レースはスタートから、山岳賞のマグナス・コルトとアントニー・ペレスがあっさりと逃げに成功し、このステージで6回ある4級山岳を奪い合う展開。しかし最初の山岳をコルトが取った事で、その後はペレスが山岳をコルトに譲り、自身はスプリントポイントと敢闘賞を狙う協調体制を組んだ。

結局コルトは6つのうち5つの山岳ポイントを1位で通過、5ポイントを加算して11ポイントに積み上げ。3級山岳が登場する第6ステージまでの山岳賞キープを確定させると、ここでお役御免。ペレスは逃げを続行したがコルトは残り40km地点であっさり集団に吸収される。

集団はじっくりとペレスとの差を詰めていき、最後の4級山岳が迫る15km地点で一気にペースアップ、ペレスを抜き去るとユンボ・ヴィズマチームが猛烈に加速して山岳へと突入、他チームは7.5%の勾配でついて行けず次々に選手が遅れ始める。

最後にべノートが引いた時点では、ファンアールトとヴィンゲゴー、アダム・イェーツの3人が残っているだけになり、ラストは満を持してファンアールトがスパート、単独でライバルをぶっちぎって山岳を先頭で通過。

後続の集団が追撃体勢を再構築している間にファンアールトは27秒の差を稼ぎ出し、レースは残り5kmを切る。ここからスプリンターを擁するチームが必死で追撃を図るが、エーススプリンターのフルーネウェーヘンが遅れてバイクエクスチェンジ・ジェイコ勢が参加できず、ユンボ・ヴィズマ勢が集団のペースを妨害、思ったように加速が出来ない。

そしてとうとう、ファンアールトが必死でもがきながらゴール地点のカレーに突入、最後は8秒差まで詰められたが見事に逃げ切り、これまで3つのステージで2位に甘んじていたリベンジを果たすという伝説に残る劇的勝利を飾った。

第5ステージは、前半戦のクライマックス、クラシックレースのパリ=ルーベで使用する荒れた石畳「パヴェ」が待ち受ける試練のコース。ただし名物パヴェのトルエー=ド=アランベールは通らない模様。本来ならファンアールトが狙っていたステージだと思うが、果たして連勝を飾るのかどうか注目である。

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