開幕は昇格組の京都に敗戦、ミッドウィークは9節の前倒しで神戸とドロー、まだリーグでの勝ち星が無い浦和は、ホームで同じく勝ちが無いガンバと対戦。フォーメーションは浦和が4-2-3-1、ガンバが3-4-2-1の形。
まず前半は浦和のペース。ガンバの守備は、WBが浦和の両SHへ早めにマークへ行く狙いが見えるのだが、浦和はそこを逆手に取って、SHが下がって相手を引きつけて出来た裏のスペースをSBがオーバーラップするなど、攻撃の主導権を握る。
試合開始2分にクロスをファーで右SHの松崎がダイレクト、9分にも松崎のシュートをガンバGK石川がセーブ、こぼれ球を小泉が詰めるも決められない。20分には岩尾のCKからどフリーになった江坂が正面からヘッドも枠を外してしまうなど、浦和は決定機をことごとくものに出来ない。
ガンバもサイドの基点へ早めにアプローチに行く対応で盛り返すが、浦和は前線と中盤のコンビネーションが練られていて、サイドが封じられても中央で短いパスを繋いで攻撃を組み立てる事が可能で、ガンバに主導権を与えない。
後半からガンバはレアンドロ・ペレイラに代えて山見、柳澤から石毛に交代。浦和は左SBに佐渡が入る。これでガンバは明らかに前方プレスを行う方針が固まり、ボールが浦和陣内にある時はガンガン追い回すようになる。逆に浦和はガンバのライン裏を狙ってロングボールが多くなる。
後半31分、浦和陣内でのパス交換からスルーパスに関根が抜け出し、倒された後のクロスを江坂がシュートも枠外の決定機。その直後にも、左サイドでボールを受けた関根がカットインからシュートも右へ外す。
試合が大きく動いたのは後半36分、浦和の岩尾が石毛に対してスライディングタックル、これが2枚目のイエローカードとなって退場してしまう。それに対して浦和が選手の交代で対応する前に、FKから石毛がヒールで山本に繋ぎ、横パスが岩尾の前にこぼれたのをダイレクトでシュート、これが岩波の上げた足に当たってコースが変わりゴールイン。
ここからは荒れた展開になって、ファールから両チームの小競り合いが多くなる。数的不利の浦和に対してガンバが何度も決定機を作るが決められず、後半44分に浦和はPAのすぐ外側でFKという絶好のチャンスを得るが、馬渡のキックは味方に当たって決まらず。そしてそのまま0-1で試合終了。
11人同士の時間帯で見れば、浦和のほうが決定機の数は多かったが、あまりに決定力が足りないという現実。ロドリゲス監督もそこに言及していたようだが、じゃあ具体的にどう対策するのか。その答えが問われるのは間違いない。ガンバも勝ったとは言え、やはりルヴァンカップと同様に、サイドで主導権が取れない5バック時のビルドアップに課題が残る内容だった。