前節はアタランタに勝利したボローニャは、アウェイでレッチェと対戦。レギュラーCBのダニーロがアタランタ戦でレッドカードを受けたために、いつもは右SBで出場している冨安が右CBとしてスタメン出場。
だいたいイタリアのプロビンチアチームがアウェイに行くと、DFラインがベタ引きになって前線と距離が空き、仕方なくロングボールを蹴っては跳ね返される展開になりがちだが、アウェイという概念がDNAに存在しない日本人の冨安がCBになると、面白いものでラインが高く保たれ、互いにコンパクトなイタリアらしくない試合展開になる。
レッチェは前節に0-3で負けたように、人数は揃っていながら簡単にマークを外したり、ビルドアップでミスが多かったりと守備が不安定で、ボローニャは何度か惜しい場面を作ったのだが、レッチェGKガブリエウの好守に阻まれたりで得点出来なかったが、43分にサンソーネのクロスをパラシオがスルー、裏に居たオルソリーニが難なく押し込みボローニャが先制する。
後半も11分に右でのパスカットからカウンター、パラシオのパスを受けたサンソーネのシュートは阻まれたが、それをパラシオが拾ってファーでフリーになっていたソリアーノにパス、これをソリアーノがダイレクトで決めてボローニャが2点目。
さらに後半21分、PA右でパスを受けたオルソリーニがまたぎフェイントから縦に突破、そのままゴールに突き刺し3点目。その後もボローニャがボールを保持してコントロール、誰もがこのまま楽勝で終わると思ったはずだ。
しかし後半32分にポーリを下げて若手のスハウテンを投入したが、これが完全な裏目に。スハウテンはやたらと動き回って高い位置を取りたがり、35分には3人に囲まれて奪われ、体を掴んでイエローをもらうと、40分には緩慢な対応でパスを繋がれ、クロスをババカルに押し込まれてしまう。
さらにロスタイム、スハウテンは縦パスからジエゴ・ファリアスに体を入れ替わられ、そのまま振り切られてミドルを決められ1点差。最後はパワープレイを仕掛けられたが、何とかそのまま守りきって試合終了。
冨安は、前半11分にカウンターからパスを受けたババカルに対してカバーに行ったがシュートを防げず、先制ゴールかと思われたがオフサイドで助かった場面があって、ちょっと立ち上がりは心配したのだが、その後は上手く体を当てながらババカルとファルコの2トップを良く抑えていた。
ミラン戦やアタランタ戦で見られた、危険なクリアミスや受け手が苦しくなる安易なパスも少しはあったけど、全体的には安定したプレイ。何より、プロビンチアらしくないメリハリのあるラインコントロールが光っていた。このままCBとして使って欲しい気もあるけど、当面はSBなんだろうなあ。