プレーオフ2は首位でスタートしたのに、ここ3試合は勝ちが無く2位に落ちてしまったシント・トロイデンは、第8節で豊川擁するオイペンとの対戦。
シント・トロイデンの先発からは関根と遠藤が外れ、鎌田が3-4-2-1の左ウイングで、冨安が右CBで先発。対するオイペンは3-4-1-2で豊川が右FWの位置で先発した。
試合はプレーオフ2でのお馴染みになった、シント・トロイデンがボールポゼッションで上回り、相手チームが守ってカウンターという流れになるが、シント・トロイデンはこういう展開が非常に苦手で、鎌田はスペースが無いとフィジカルで負けてボールを受けられないし、セバージョスもシラも前線で基点になる事が出来ない。
ようやく前半21分に、シント・トロイデンはデサールのスルーパスからオフサイド気味だったが鎌田が抜け出し、GKと1対1になったがシュートを引っ掛けて左に外してしまい決定機をものに出来ない。
そうやって攻めあぐねているうちに失点してしまい、自ら苦しい展開に持ち込んでしまうパターンがまた繰り返され、前半23分にカウンターから右サイドのスペースを突かれ、折返しをラザレに押し込まれてオイペンが先制点を決める。
こうなると、さらに冨安がSBのようにオーバーラップを仕掛けて前がかりになるのがこれまたパターンで、後半6分にシント・トロイデンはその形からCKを奪うが、逆にカウンターを浴びて豊川のシュートはGK正面。
しかし後半13分、カウンターからロングスルーパスを受けた鎌田が右サイドを飛び出し、溜めから折り返したボールをシラが押し込み、VARで確認されたがゴールが認められシント・トロイデンが同点に。
さらに勢いに乗ったシント・トロイデンは24分に左サイドへ抜け出したアサモアの折返しをボタカが決めて逆転するも、その直後にオイペンが右CKからニアでマレイにヘディングを決められ再び同点に。
その後はボリのヘディングがオフサイドになったり、アコラツェの巻いたシュートなどシント・トロイデンが何度か決定機を作り、後半45分にはラザレが2枚目のイエローで退場、8分のロスタイムには鎌田がドリブルからシュートもGKにキャッチされ、結局2-2のまま試合終了。
これでシント・トロイデンは4試合勝ち無し、首位のシャルルロワとは残り2試合で勝ち点3差、直接対決は既に終わっているため自力での勝ち抜けは望めない苦しい状況になってしまった。
得点こそ入らなかったが、この試合でも途中出場してからは前線で何度もヘディングで競り勝つなど、やはりボリがいないとシント・トロイデンは前線での基点力が大きく下がり、鎌田も活きない結果になるというのが明らかで、ボリの怪我が後半戦の失速に繋がった事は確かだ。残り2試合、ボリのコンディションがシント・トロイデンの鍵を握っている事は間違いない。
前節に2ゴールを挙げた豊川については、得点こそ無かったが攻守に激しく動き回り、特に中盤に下がってシント・トロイデンのビルドアップを阻害する動きが効果的だった。是非南米選手権に呼んで欲しい選手だけど、森保監督は選ばなさそうだなあ・・・