「上田は12得点と絶好調でも、森保ジャパンからは遠ざかる?」ベルギー・プロリーグ第28節 セルクル・ブルージュ-セラン

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現在8位でギリギリプレーオフ2圏内に引っかかっているセルクル・ブルージュは、ホームで最下位のセランと対戦。ブルージュのフォーメーションは3-4-2-1で、1トップがデンキー、上田は左のシャドーで先発。対するセランは5-4-1の守備的な布陣。

試合はいきなり前半3分に、カウンターから中央をラーソーニにドリブルで突破されてサイドからの折り返しをムアンディルマジがキープから反転シュートを決めて、あっさりとセランが先制する。直後に上田もクロスを受けて同じように反転シュートもこっちはGK正面。

その後はセルクル・ブルージュがボールを支配する流れも、セランの壁をなかなかこじ開けられず、度々危険なカウンターを浴びるおなじみの展開。上田も積極的に前線へ飛び出すが、ふわっとしたアバウトなボールが多くてほとんどカットされている。

セルクル・ブルージュはようやく前半29分、前線に飛び出したソマースが倒されFK、これをシケがダイレクトで決めて同点に追いつく。さらに32分、アバウトに浮かせたパスが相手DFに跳ね返されるが、これをフランシスがダイレクトでまた浮いたパス、しかし今度は上田の前に落ちて冷静なトラップから流しこむゴールで逆転。

後半も、セルクル・ブルージュの攻撃での組み立てにはデンキーやソマースが関わっていて、上田はフラフラと空いたスペースを見つけて漂うポジショニング。すると10分に、デンキーが味方からの浮いたパスに競ってボールをキープ、前線に張っていた上田にスルーパス、これを右足アウトでのトラップから右足で決めてドッピエッタ。

上田は後半15分に低いCKからヘッドもゴール左に外す。20分にはゴール前でデンキーが倒されて得たFKを蹴ったがGK正面。そして後半25分に上田はお役御免。ブルージュは35分に左からのクロスにデンキーが合わせるもQBK、42分にもデンキーにシュートの場面があったものの左に外し、そのまま3-1で試合終了。

これで上田はシーズン13ゴール目、得点ランクトップのオヌアチュまで3ゴール差と詰めて来た。ただ、上田が得点を量産するようになって来たのは、彼個人が成長したというよりも、チームメイトが上田の活かし方が分かってきた事が大きいと思っている。

シーズン序盤は、上田が前線で孤立して良い形でボールが来る事がほとんど無かったが、監督が交代してチームの戦術レベルが向上、ポゼッション率が上がって上田がガッチリとマークされる事が無くなり、DFの間でフラフラ漂ったポジションからスルーパスに反応してゴールを決める、彼が得意とする形に持ち込めるようになった。

しかし攻撃の組み立ては選手任せ、チームとしてデザインされない森保ジャパンでは、FWに求められるのはボールをキープして中盤が前を向く時間を作る事が第一。上田が彼らしさを発揮すればするほど、森保ジャパンからは遠ざかってしまうのではないかとい危惧してしまうのだ。

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