日本のスタメンは、GK権田、DF板倉、吉田、谷口、ボランチ守田、田中碧、WB長友、伊東、ウイング久保、鎌田、1トップが前田の5-4-1という意外な布陣。スペインはいつもの4-3-3ながら、GKウナイ・シモン、DFバルデ、パウ・トーレス、エルナンデス、アスピリクエタ、MFペドリ、ブスケツ、ガビ、FWダニ・オルモ、モラタ、ニコ・ウィリアムズとメンバーうぃ入れ替えてきた。
試合はもちろんスペインがボールを支配、日本は5-4-1のような形で守る流れ。8分にはスペインの自陣でのパスを前田がカット、最後は伊東がシュートも枠外のビッグチャンス。しかし12分に、右サイドからのクロスから、板倉がマークを外したモラタにヘディングを決められ、スペインが先制する。
それでも日本はなかなかボールを繋げなかったが、35分に伊東の右サイドでの粘りから鎌田がシュートも、相手に当たる。その後はスペインに追加点を許さなかったが、3バックの全員がイエローカードをもらった状態で前半を終了する。
日本は後半から長友と窪に代えて三笘、堂安を投入する。フォーメーションは3-4-2-1のまま。すると後半3分、伊東がニコ・ウィリアムズと競り合ったルーズボールを堂安が拾い、そのままゴールを決めて同点に追いつく。
その直後には日本が堂安のクロスに三笘が折り返し、田中碧が押し込み、VARでクロスがゴールラインを割ったかに見えたがゴールが認められ、日本が逆転に成功。ここでスペインはニコ・ウィリアムズとモラタに代えて、フェラン・トーレスとアセンシオを投入。後半15分には前田に代わって浅野。
後半23分に、スペインはガビとジョルディ・アルバに代えて、バルデとアンス・ファティを投入。日本は鎌田に代えて右WBの位置に冨安が入り、伊東がウイングの位置に上がる。後半25分にカウンターから三笘がクロス、浅野に届くがシュートはヒットせず。
ここでコスタリカがドイツに勝ち越したという情報が入り、このままだと日本とコスタリカが勝ち抜けというトンデモ状態になったが、ドイツがまた同点に追いついて日本とスペインが1位、2位という状況に。
後半30分から日本は自陣にバスを止めた状態になる。ようやく後半36分にスローインから三笘が倒され、FKから板倉がヘッドもGK正面。そして後半42分に、田中碧に代えてまさかの遠藤投入。ここでドイツがコスタリカに勝ち越しの情報。
スペインは後半43分にアセンシオがシュート、これは何とか権田がストップ。45分にはワンツーでダニ・オルモがシュートも権田がキャッチ。ここでドイツが4点目を入れ、日本は引き分けだと敗退になるが、スペインとしては2位通過の線が濃くなり、無理に攻める必要がなくなる。そしてそのまま2-1で試合終了、日本がグループ1位で見事に決勝トーナメントへ進出した。
日本のスタッツは実にボール支配率17%、前半早々に失点を喫したときにはこのまま惨敗で終わるのかと思ったが、不思議な森保監督の勝ち運でVARが無ければノーゴールになっていた可能性が高い2点目が決まり、ドイツがコスタリカに勝ち越した事により、2位通過の目が出たスペインのペースダウンを引き寄せるなど、風が全て日本に向いたといえる。
それにしても、日本がドイツとスペインに勝利し、コスタリカに負けるとはいったい誰が予想したか(笑)。それも内容的には全くの逆で、これだからサッカーは不思議で面白い。さて決勝トーナメントの相手は、日本が98年に対戦したクロアチア。今度はリベンジを果たしてベスト8でブラジルと対戦となるだろうか。