「超級山岳オタカムでヴィンゲゴーがポガチャルに引導を渡す」ツール・ド・フランス2022 第18ステージ

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第18ステージは、いよいよ今年のツール最後の山岳ステージ、超級山岳オービスク、1級山岳スパンデル、そしてラスト4kmが勾配10%超えの超級山岳オタカムの頂上ゴール。このステージではユンボ・ヴィズマチームが総崩れになったが、最大の決戦で体勢を立て直す事が出来るのか、注目したい。

レースはアクチュアルスタートからいきなりファンアールトとパウレスが2人で飛び出し、そのうちファンアールトが単独で逃げる形に。後続も追撃は仕掛けるのだが、ファンアールトになかなか追いつけない。結局13kmほどの独走で集団に吸収される。

そこから何度かカウンターアタックが仕掛けられ、30km地点でラポルト、デウルフ、レクネスンド、ビッセガー、フェルメルシュ、マシューズの6人の逃げが形成される。しかしメイン集団は逃げを許さず、35km地点で再び吸収。

50km地点になってようやくファンアールトを含めた31人の逃げが形成され、メイン集団とジリジリ差が広がっていく。しかしメイン集団はまだ諦めず、逃げに乗れなかった山岳賞のゲシュケを擁するコフィディスが20秒差程度で引っ張る展開が続く。

60km地点のスプリントポイントでは、ファンアールトが先頭で通過、18秒差でメイン集団が続く。そしてそのまま超級山岳オービスク峠に入ると、ゲシュケを含む10人がメイン集団から抜け出し先頭を追いかける。

しかしゲシュケの追撃は息切れを起こしメイン集団に吸収。逆にメインチェスらが抜け出し。オービスクの峠を通過。下りの後、またすぐにスパンデル峠の上りにかかり、先頭集団からメインチェスの追撃集団まで2分、メイン集団まで4分の差。

先頭集団はモレマとチッコーネが引っ張っていたが、ユンボ・ヴィズマのファンアールトに交代、強力なペースで先頭集団がバラけ始める。メイン集団はUAEのマクナルティがポガチャルを率いて先頭に立つ。

スパンデル峠まで残り6km地点でメイン集団からポガチャルがアタック、ヴィンゲゴーがすかさずマーク、ユンボ・ヴィズマのクスが追いつく。先頭はファンアールト、ピノ、マルティネスの3人に絞られる。

ポガチャルはさらに2度アタックを繰り返すが、いつの間にか追いついていたゲラント・トーマスが頂上まで残り3km地点でカウンターアタックという動きを見せる。しかしポガチャルはまたアタック、ゲラント・トーマスとメインチェスをごぼう抜きしてしまう。

スパンデル峠はファンアールトが先頭通過、ポガチャルとヴィンゲゴーが1分35秒差で通過する。ゲラント・トーマスとクスはそこから30秒差。下りで何とポガチャルが落車するが、ヴィンゲゴーは待ってスポーツマンシップを見せる。

ラストのオタカムに差し掛かったところで、先頭はピノ、ファンアールト、マルティネスの3人、2分差でポガチャルとヴィンゲゴー、追いついたゲラント・トーマスとクスらの集団という形。

ゴールまで残り10km地点で、先頭集団とメイン集団は1分の差。先頭ではファンアールトとマルティネスがアタック、ピノが遅れ始める。残り7km地点でメイン集団はメインチェスのグループ、そしてピノを捉える。そして残り5kmで先頭のファンアールトにヴィンゲゴーとポガチャルが追いつき、クスがお役御免。

残り4.5km地点でファンアールトがペースアップすると、何とポガチャルが遅れてしまう。そして3.6km地点でファンアールトが役割を終え、ポガチャルのチェックに入るが、すぐに力尽きる。

しかしヴィンゲゴーはポガチャルとの差をジリジリと広げ、残り1km地点で45秒。そしてそのままヴィンゲゴーが先頭でゴール。ポガチャルは1分4秒差で2位、これで総合タイム差は3分26秒差となり、ほぼこれで勝負あったか。3位は何とマイヨヴェールのファンアールト。ゲラント・トーマスは総合4位のゴデュと同じグループでゴール、表彰台を確実にした。

第19ステージは今年のツールには珍しい完全平坦コース。最後の勝利をかける逃げ屋と、出番が少なかったスプリンターを擁するチームがしのぎを削る展開になりそうだ。

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