スペイン戦は「監督が傍観者」ジャパンズウェイの限界

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もう明日は銅メダルがかかった3位決定戦メキシコ戦ですが、久々にZEROさんからスペイン戦についてご意見をいただいたのでご紹介。

スペインのサポーターでもあるので、少し感想を簡単に。小澤さんや戸田さんが動画でも言及していましたが、スペインはオスカルヒルやバジェホのところが弱点でした。

コートジボワールはそこに素早くパスを繋いで攻め切るか、ロングボールをそこに送ることでスペインの最終ラインを下げさせていました。なおかつ、バジェホが軽いので終わったに近いチャンスを何度も作られ、実際に90分に勝ち越しゴールを許しています。

また、EUROでも露呈していますが、CB2人の耐久性も高いとは言えません。なので、攻め所はいくつかあったかと思います。

久保が左サイドから惜しいシュートを打つシーンがありましたが、ああいうシーンがもう少し多かったら結果は違ったかもしれません。

スペインもはっきり言ってダメダメで(疲労もありましたが)、交代選手も機能したとは言えないし、ラファミルも?が多く監督が良い采配をしたわけでもなかったと思います。

日本からの救いとしては、ブライアンヒルがベンチ外だったこと、でしょうか。スペインのジョーカーは彼なので、出てこないことで勝ち目はあるか、と思っていましたので。

その点で考えた時、やはり何が足りないかを映像で振り返りましたが、「速いサイドチェンジ」だったかな、と思います。基本的には中央からカウンターを狙っていたのでしょうが、スペインの右サイドが弱いなら、日本から見た右サイドに人を集めておいて、速いサイドチェンジから久保や相馬に一対一をしかけさせる、とかそんな攻め手もあったか、と。

ただ、映像でバジェホに相馬や旗手が負けるシーンが何度かありましたが、あれだとな、、、、と思ったのは確かです。三苫がが絶好調だったらもっと押し込めたかもしれません。(残念ながらベンチ外だったようですが)そんな感想を持ちました。

最後に、今大会の五輪は各競技で指導者や協会の強化方針が明確でコンディショニングが上手くいった競技は結果を残していますが、その片方か両方がない競技は残念な結果、になっている点がマネジメントの視点で興味深いと思います。

両方あったのは柔道、男子体操、でしょうか。両方なかったのは女子サッカーと女子バレーですね。男子サッカーは少なくとも片方はありました。

なお、名前を挙げた上記の競技では、指導者は皆現役時代はレジェンドです。だめだった競技はレジェンドたちの「世界観」が止まっている、そういう問題意識がないということが共通しているように思います。(危機感のなさ含めて)

世界を相手に学び続ける、更新を続けるということが今後のキーワードかもしれません。ジャパンズウェイは結構ですが、その最たる例だった柔道はロンドンでボロボロになりました。それで、再建を続けて、最高の結果を残すのに9年かかっています。(地の利はあったにせよ)

森保監督がどうなるか分かりませんが、強化方針がどうったかも含めて検証しないと、ロンドンの柔道や東京での女子サッカー、女子バレーのように次やその次の大会でなっても不思議ではない、そんなことを思いました。(そもそもこのアンダーの世代はアジアの大会で負けましたし)

正直、西野監督も森保監督も戦術に関しては選手に丸投げだったからこそ、選手からはある程度の支持をされているのだと思っています。

代表がほとんど欧州組になってしまった現在、選手のほうが日本人監督よりもモダンで進んだ戦術をチームで練習しているわけで、そこに周回遅れの戦術を植え付けようとしても、選手のほうが反発する事になるでしょう。

しかも、攻撃的ポジションにいる選手の場合、とにかく縦にかっ飛ばしてしまう守備陣に苦労している場合が多く、「代表ぐらいはパスサッカーがしたい」と思っているはずで、それがハリルホジッチのサッカーに対する反発を生んだのではと推察しています。

ただ、それで格上に勝てるほどサッカーは甘くない。スペイン戦の敗戦はロジカルな結果に過ぎません。アップセットを生み出すには、ニュージーランドのように相手を研究し尽くした戦術プランを120%遂行した上で運を呼び込まないといけません。

協会が「ジャパンズウェイ」にこだわっている限りは、日本がワールドカップで大きな結果を出すのは難しいのではないでしょうか。

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