今期は9位のポジションで残留を勝ち取ったサンプドリアは、最終節は既に最下位でセリエBへの降格が決まっているパルマとの対戦。サンプドリアのフォーメーションは3-1-4-2で吉田は3バックのセンターで先発、対するパルマは4-4-2の形。
試合は来期に向けて選手の生き残りがかかっているパルマが攻勢。「こんなところに居たの」というジェルビーニョを中心に攻撃を組み立てる。しかしサンプドリアも慌てず吉田を中心とした粘り強い守備とビルドアップでペースを明け渡さない。
すると前半21分、自陣で吉田が絡んでビルドアップ、右サイドで抜けてからの折返しを受けたカンドレーヴァからクアリアレッラにスルーパス、これをトラップから冷静に決めてサンプドリアが先制する。
パルマは27分にジェルビーニョが左からシュートも力なく右へ外れる。その後もパルマはサンプドリアを押し込むが、サンプドリアは自陣でパスを繋いで何とかパルマのプレッシャーを逃す展開。
そして前半44分、吉田のパスカットからパルマはカウンター、ゴールやや右20mの地点でファールを受けてFKを得ると、直接FKは壁に当たったが、左に流れたこぼれ球をコリーが押し込んでサンプドリアが追加点。
後半早々、パルマが左サイドでのFKからシュートもサンプドリアGKレティツァが横っ飛びで弾く。8分にもジェルビーニョの突破からクロスもレティツァが連続セーブの決定機。サンプドリアも16分にアルジェッロ突破からクアリアレッラがファーで倒れ込みボレーもわずかにポストの右。
そして後半19分、左サイドでパスを繋いだサンプドリアは、ガッビアディーニがカットインからのドリブルで相手を交わし、そのままファーに決める美しいゴールで3点目。これで試合の行方はほぼ決まってしまった。
サンプドリアは後半35分に、クアリアレッラ、カンドレーヴァら攻撃の主力を下げてサブを3人出場させる余裕の采配、そのままパルマに得点を与えずクリーンシートで勝利、これでサンプドリアは9位でリーグを終える事となった。パルマもそんなに悪くなかったけど、サンプドリアの効率性、決定力からすると、ちょっと攻撃の手数がかかり過ぎたね。
吉田はアジリティが無いので1対1に晒されると厳しいが、この試合はサンプドリアが先制したので、後はラインを統率してカバーリングに集中するだけで良かった。地味に、相手に詰められてもミス無くパスを繋げていたのも好印象。ラニエリ監督の退任が決まり、来期はまた一からの競争になるが、何とかしぶとくスタメンで生き残って欲しいね。