ブンデスリーガで現在4位に付けているフランクフルトは、今節で勝ち点4差で3位のヴォルフスブルクとホームで対戦。チャンピオンズリーグ圏内を目指すには非常に重要な6ポインターマッチとなった。
フランクフルトのフォーメーションは3-1-4-2で、出場停止明けの長谷部はベンチスタート、2トップがアンドレ・シウバとヨビッチ、トップ下に鎌田が入ったスタメン。対するヴォルフスブルクは、オースドックスな4-2-3-1の形でスタート、
試合は、いきなり前半の6分に動く。左サイドで溜めを作って中央にパス、これをヴォルフスブルクのバクがゴールポストを巻くゴールを決めたと思ったら、8分に右からのクロスをヨビッチがスルー、裏にいた鎌田がダイレクトで合わせて同点。
そこからはヴォルフスブルクのプレスがスピードアップ、フランクフルトはなかなかマイボールには出来ず、ファールももらえなくて厳しい展開。フランクフルトがボールを奪っても、攻撃の生命線である左WBのコスティッチが2人がかりで止められ、いつもの存在感が発揮できない。
前半20分にはヴォルフスブルクが、右からのクロスにバクが飛び込むもギリギリタイミングが合わず。逆に前半27分、右サイドでアンドレ・シウバが粘ってドリブルをした折返しを、ヨビッチが好調時を思い出すようなボレーを決めてフランクフルトが逆転する。
攻勢を続けるヴォルフスブルクは、前半終了間際にCKからファーでフリーになった選手がシュートを打ったが、何故か至近距離で枠を外してしまってフランクフルトは命拾い。
後半開始早々、ソウがDFにバックパスをしたら相手へのプレゼントとなってしまい、ラストパスをウェクホルストに決められ同点という、フランクフルトにとっては最悪な立ち上がり。
その後も防戦一方だったフランクフルトは、後半9分にピッチ中央で鎌田が相手からデュエルでボールを奪うと、3対2の状況でアンドレ・シウバにラストパス、これをきっちり右足で決めてフランクフルトが再び勝ち越し点を決める。
するとようやくコスティッチ砲が威力を発揮、後半16分にドリブルからワンツーでPA内へ侵入すると、ラストパスを受けたアンドレ・シウバのシュートはポストに当たって跳ね返ったが、それをドゥルムが拾ってカットインから左足シュートを決めて4点目。
逆転されたヴォルフスブルクは、さらに攻勢を強めようとするが、フランクフルトもすっかり慣れたようで、相手の攻撃をきっちり受け止めて鎌田がカウンターの基点として2トップにパスを配給する流れが生まれ、試合運びに余裕が感じられる。
後半39分、ヴォルフスブルクは後ろからの一発のパスにフィリップが抜け出し、トゥッタが競りに行ったがこれがオウンゴールとなってしまいヴォルフスブルクが1点差に追いつく。が、鎌田も自陣に戻って献身的に守備をする中、長谷部が投入。
ロスタイムにはギンチェクのヘッドがバーをかすめるピンチはあったが、フランクフルトがヴォルフスブルクに逆転勝ちで3連勝。これでヴォルフスブルクとは勝ち点1差、5位のドルトムントとは勝ち点7の差になり、いよいよ来期のチャンピオンズリーグ入りが現実的になって来た。
鎌田については、今シーズンで最高とも呼べる出来。ボールを失わず正確なパスを前線に通し、苦手な守備でも献身的に働いた。ブンデス公式でMOMの評価も十分納得。是非チャンピオンズリーグに出場してもらって、世界一の舞台でアピールして欲しいね。