「苦肉の左SB起用の冨安、果たして新たな境地を獲得したか?」イタリア・セリエA第12節 スペツィア-ボローニャ

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インテル、ローマと強豪相手に連続で大敗を喫したボローニャ。今節は昇格組のスペツィアとの試合だが、人がいない左SBに冨安を移し、CBはダニーロとネウエン・パスが入った4-2-3-1のフォーメーションで臨んだ。対するスペツィアは4-3-3の形。

左SBで先発した冨安は、最初から高い位置を取りたがってボローニャのビルドアップがぎくしゃくしていたが、何とか落ち着いたかなと思った前半19分に、左からのダイレクトパスに飛び出したギャシがフリーで折り返し、それをエンゾラが押し込みスペツィアが先制。

ボローニャは前半23分に、スルーパスに抜け出したバロウがシュートもボールが上手く当たらず右サイドに抜けてしまい、せっかくの決定機をものに出来ない。前半34分にもパラシオが獲得したFKに冨安がヘディングで合わせるも、ボールはわずかにバーの上に外れ、39分にはGKのミスパスをソリアーノが拾ったものの、タイミングが遅れて防がれてしまう。

後半開始から、冨安は勢い良く左サイドを駆け上がりほとんどSHのポジションでプレイ、右SHのバロウがトップ下に位置するものの特に何かが生まれるわけでなく、逆にボローニャは裏を取られてアグデロがシュートもポストに当たって命拾い。

そしてそんな流れが続いた後半18分、スペツィアはカウンターから中央をエステベスがドリブル、冨安が上がったスペースを使ってアグデロが抜け出し、折り返したボールをエンゾラが押し込み追加点。さらに23分には左サイドからエンゾラがパスを受けて抜け出すも、GKダ・コスタが防ぎ3点目ならず。

ここまで全く良いところが無かったボローニャだったが、3バックに変更して冨安が右WBへと移った直後の後半27分に、ボローニャのCKからこぼれ球をニコラス・ドミンゲスがゴール左隅に決めて1点差に追いつく。

スペツィアも後半41分に、ボローニャのパスカットからエンゾラが抜け出してクロス、右にフリーで飛び込んだギャシが合わせるもシュートは枠外の決定機。これがゴールになっていれば完全に試合が決めっていたはずだ。

そして後半ロスタイムも2分を過ぎたところで、カウンターからバロウがGKが出ていたスキを突いてハーフライン付近から50mはありそうな超ロングシュートが決まり、ボローニャが劇的な同点ゴール。

さらにロスタイム5分にソリアーノがPA内でファールを受け、VARでPKの判定。しかしバロウのキックはスペツィアGKプロヴェデルが弾き、こぼれ球をバロウが頭で押し込もうとするも防がれ、結局2-2のドローで試合終了。

ボローニャは、決定機の数だけ見ればスペツィアのほうが上で、内容的には良く勝ち点1を拾ったなという感じだが、最後のPKを決められなかったという点ではもったいない試合だったとも言える。

冨安については、ぶっちゃけCBにしといたほうが良かったのは確か。まあ左SBにまともな選手がいないので仕方なかったんだろうが、守備からオーバーラップする分にはいいが、最初から高い位置にいてもあんまり意味がない選手だよね。左よりも右のほうがまだマシだったし。とにかく冬の間に選手が戻ってくれる事を期待するしかない。

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