「スタメンの座は掴んだ、ここから三好はさらにステップアップ出来るか?」ベルギー・プロリーグ第9節 ズルテ・ワレヘム-アントワープ

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残念ながらカメルーン戦とコートジボワール戦の2試合では出場機会が無いまま、代表ウィークからアントワープに戻って来た三好。再開後のズルテ・ワレヘム戦では4-4-1-1の右SHとして先発。

試合はアントワープが押し気味に試合を進めるが、先制したのはズルテ・ワレヘム。前半7分に中央をスルッと抜け出したドンペにスルーパスが渡り、ワントラップからのシュートはDFの足に当たったがそのままゴールに吸い込まれる。

前半10分には三好が強烈なミドルもGKに阻まれ、15分には三好が絡んだ右サイドでの崩しからムボカニがフリーでヘッドも決められず。逆にアントワープは自陣のゴール前で簡単に相手のマークを外してしまい、立て続けに決定的な場面を作られてしまう。

しかし35分を過ぎると、三好が角度のないところからシュートを狙うシーンなど、三好の正確なパスやクロスを攻撃の基点として使う場面が増えて来るが、結局ゴールは奪えず1-0でズルテ・ワレヘムがリードして前半を終了する。

後半も、アントワープのギクシャクした攻撃が続いて、カウンターから何度か相手に決定機を作られたが、後半13分に右サイドで三好がカットインからシュート、これはDFにブロックされてしまったが、こぼれ球がハルーンの前に転がり、そこからゴールを決めてアントワープが同点に追いつく。

さらに15分、右サイドでボールを持った三好がドリブルで中にスルスルと入り、ワンツーのリターンをもらってシュートもGKに惜しくも阻まれる。が、19分にショートカウンターからゲルケンスのパスを受けたホングラがシュート、これが相手に当たってコースが変わりゴールイン、アントワープが逆転する。

その後、アントワープは自陣に下がって守備に回る時間が多くなり、相変わらずゴール前であっさりフリーな選手を作ってしまうのだが、相手のシュートミスにも助けられて失点には至らず。疲れが見える三好も後半44分に交代。

そして後半ロスタイム4分、アントワープはゴールキックから左サイドの高い位置でボールを奪い、ベナベンテがドリブルで持ち込みそのままシュートを決めてダメ押しの3点目、その直後に試合終了。アントワープが3-1で逆転勝利を飾った。

今までは日本人のテクニシャンと言えば、中田、中村俊輔、本田、香川、久保と、サイドに置かれても中に入りたがり、いわゆる”トップ下”の位置でアシストなど得点に直接絡むプレイをしたがる事が多かったのだが、三好からはそういう「欲」があまり見えて来ない。

基本的には右サイドに張ったまま、守備の時には躊躇なくSBの位置まで下がってスペースを埋め、カバーリングを徹底する。常にゾーンのバランスを考えたポジショニングなのでボールは回って来るし、クロスの精度が良いので監督からすると使い勝手の良い選手だろう。

ただ、ここからさらに4大リーグへのステップアップ、代表のスタメンを目指すとなると、スピードやフィジカルが無いだけに得点力が伴って来ないと厳しいだろう。これからのブレイクに期待したい。

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