「突然のCB起用で攻撃に貢献、しかし最後にセリエAの洗礼を食らった冨安」イタリア・セリエA第32節 パルマ-ボローニャ

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9位のボローニャと11位のパルマという、拮抗した成績同士のエミリア・ロマーニャ・ダービー。冨安はもちろん右SBで先発、1トップが目下売出し中のムサ・バロウ、2列目がサンソーネ、ソリアーノ、オルソリーニを並べた4-2-3-1、パルマは4-3-3のフォーメーション。

試合は、前半3分にバロウのシュートから得たCKに、ニアでダニーロがドンピシャに合わせてボローニャが幸先よく先制する。冨安もこの試合は積極的にオーバーラップし、16分にはその冨安からパスを受けたソリアーノが、カットインからファーに巻くシュートを決めてボローニャが効率よく得点を重ねる。

その後、前半は終始ボローニャが試合をコントロールするのだが、オルソリーニの調子がイマイチで思ったよりも決定機が作れないまま、そのまま前半を終了するかと思われた44分、ボローニャはCBのバーニが怪我で交代、代わりに入ったエムバイェが右SBに入り、冨安がCBのポジションに移った。

後半、パルマはクルゼフスキとカラモウを前線に投入、4-4-2のような形に変更、冨安は右FWのカラモウをマークしつつ、パルマのプレスを受けながらもスパスパと縦パスを通し、何とかボローニャに時間の余裕を作り出している。

終盤、パルマはロングボールを多用しだすと、ボローニャの守備が危なっかしくなって来る。冨安は吉田と同様に、まだセリエAのマンマーク重視の守備に慣れておらず、ラインを上げようとして周りと息が合わず、そのギャップをパルマに使われたりするシーンが多くなる。

それでも何とか破綻を起こさず、逆に後半45分にダイクスの折返しをパラシオがゴール右をかすめるシュート、これが入っていたら完全に試合は決まっていたのだが・・・ロスタイム3分にCKからエムバイェがマークを外し、どフリーになっていたクルティッチに決められる。

さらにロスタイム5分、右からのクロスに対し、イングレーゼを冨安が完全にマークしていたのだが、GKに譲ろうとしたのか体を反転させてしまい、その間をイングレーゼに体を入れられ、先にボールへ触られて失点、そして試合終了。ボローニャは土壇場で2点を追いつかれるもったいないドローになってしまった。

冨安はそこまで個人としてのミスはほとんど無く、CBになってからはビルドアップで攻撃面でも貢献を見せていたのだが、最後の最後で痛恨の失敗、CBとしての経験、コンビネーション不足を露呈してしまった。これを糧に、同じミスを二度としないように気を引き締めて欲しいところだね。

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