2008年02月29日

イタリア・セリエA第25節 インテル-ローマ(1-1)

セリエAでの首位と2位の直接対決という天王山だったが、両チームともに怪我人が多く、来週にはまたCLが控えているという事で、サネッティの同点ミドルの場面以外はちょっと気抜け気味の内容だった。

インテルのサッカーは、あまり戦術的なバランスを崩さず、高い個人能力を持った選手の間を強いパスで回して、1対1の強さでねじ伏せていくパターンなのだが、イブラヒモビッチやクルス、コルドバらのレギュラーが欠けていたにせよ、1トップのクレスポにうまくボールが入らず、怪我明けのヴィエラやフィーゴも動きが悪く、好調時に見られたような相手を押し込めるような攻撃の分厚さを見せる事が出来なかった。

逆に、0トップ戦術で縦に速い攻撃が特色のローマについていけない場面が目立ち、針の穴を通すようなクロスに合わせたトッティの素晴らしい先制点以外にも決定的なシュートを何度か打たれたが、GKジュリオ・セーザルの奮闘で何とか1点に押さえて傷を負わずに済んだのはラッキーだった。インテルにもクレスポのヘッドをドニのスーパーセーブで止められた不運はあったが、内容は完全にローマのものだった。クレスポの出来はまずまずだったが、CLではやはりイブラヒモビッチが復帰しないと厳しそうだ。

ローマは85分のメクセスのレッドが無ければ勝てていたかもしれないが、インテルが交代枠を早く使い切り過ぎてマクスウェルの負傷で10人になった幸運をものに出来なかったのが結果的に痛かった。しかしトッティに調子が戻ってきたのはCLに向けて明るい材料だろう。

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2008年02月05日

イタリア・セリエA第21節 ジェノア-カターニャ(2-1)

森本が後半8分から登場してくれたので、久々に彼のプレイをじっくりと見る事が出来た。

前半はジェノアの素早く忠実なプレスの前に、ボールの出し手も1トップのスピネージも完璧に押さえられて全く攻撃の糸口がつかめなかったカターニャだったが、スピードのある森本が入って2トップになった事でジェノアの守備陣がナーバスになり、後半15分に森本が引いた動きにつられたDFが目測を誤り、頭でクリアしたボールがオウンゴールになってカターニャが同点に追いつく。

その後は得点で勢いに乗ったカターニャが攻め込む場面を作り始めるが、森本の2度のヘッドは枠を惜しくも捕らえられず、結局26分にカターニャDFが足で競り合ったボールをPA内で手に当ててしまってハンドを取られ、試合は結局2-1で終了。内容からすると妥当ではあるが、一度追いついただけにカターニャにとってはもったいない敗戦だった。

森本はボールこそそれほど多くは触れなかったものの、カターニャの少ないチャンスには必ずからんでおり、そのボールを受けてから反転するスピードや、一瞬でマークを外す嗅覚が確実にカターニャの武器になっている事を実感した。が、オフザボールの動きはスピネージの狡猾さに比べると単調で、ポストプレイは上体が全く使えておらずさっぱりダメと、先発で使ってもらうにはまだまだ精進が必要なのも痛感させられた。

でも年齢を考えれば順調だよね。とにかく怪我の再発だけには気をつけて頑張って欲しい。あと、スカパーには是非ホームの放映権もゲットしてもらわないと(笑)。

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2008年01月24日

イタリア・セリエA第19節 フィオレンティーナ-トリノ(2-1)

フィオレンティーナの得点は多分にホームのジャッジに助けられたPKの2点のみだったが、トリノの抱えている課題が浮き彫りになった試合内容だった。

フィオレンティーナに3~4回の決定機こそ作られてしまったが、トリノの守備は非常に良く組織されて集中力や個人の守備能力も高く、攻撃もポジションバランスを保ちつつ前線とのパス交換で攻めあがる狙いが出ており、組織の面では4位のフィオレンティーナと遜色ない完成度を見せていた。

ただ、決定的に違うのが攻撃のタレントで、ディ・ミケーレはレッジーナの時と変わらずスピードのみで決定力が無く、ビェラノヴィッチは走り回って体を張って頑張るもののボールキープはままならず、正確なパスやドリブルで守備陣にクサビを打ち込める選手もいない。何しろここまでFW陣が無得点というのが凄い。ルマン松井のトリノへの移籍が噂に出たのも頷ける。

大黒はロスタイムも含めてたったの3分間、ボールタッチが1回という出場に留まったが、フィオレンティーナのようにムトゥとビエリが相手ならともかく、はっきり言ってこの2トップなら巻と大黒でもそれほど違いは無いと思うんだが、やっぱりコミュニケーションの問題なのかねえ・・・

逆にフィオレンティーナは、パルマで散々見たようなプランデッリ監督らしいコンパクトでポジションを崩さない、前線のタレントを生かす固いサッカーだなあという感じ。優勝争いはさすがに無理だろうけど、FW陣がこのまま好調ならCL圏であれば十分狙えるのではないだろうか。

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2008年01月17日

イタリア・セリエA第18節 ミラン-ナポリ(5-2)

まあナポリはミランのアレシャンドレ・パト祭りの生贄みたいなもんだったね(笑)。

そのパトよりもまず言及しないといけないのは、ミランがいつものクリスマスツリー布陣ではなくてロナウドとパトの2トップを並べた4-3-1-2にした事だ。

ロナウドは髪型も含めてサッカー選手と言うよりはソウルシンガーのような相変わらずの太り方だったが、トラップからターンのスムーズな流れ、シルキーなパスやシュートとさすがのテクニックを見せ付け、途中まではカカーやパトを黒子に回す貫禄を見せ付けていた。

2トップになって前線にスペースが無くなった分、カカーの爆発的なドリブルはあまり見られなかったが、テクニックのあるブラジルトリオにセードルフがからんだゴール前でのパス回しはナポリDFを完全に翻弄し、今までとは比べ物にならない得点力を発揮するようになった。

ただ、当然守備は薄くなる上にスピードに欠けるCB2人と中盤の底にいるピルロだけでは、ずんぐりした体型と無造作な長髪でアキバオタクのような風貌の(笑)ラベッシが牽引するナポリのカウンターは防ぎきれず、2失点を喫してしまったのは今後の課題だろう。

さて肝心のパトだが、最初はやたらとシュートを狙ったりロナウドやカカーに遠慮する部分はあったが、1トップになってからはとたんに生き生きとし始め、高いアジリティと当たり負けしないボディバランス、ゴールに向かう直線的なドリブル、どんな体勢からでも打てるシュート能力を発揮して並の才能ではない事を証明した。決定力はまだ先輩には負けるが、それも経験で解消されるのは間違い無い。

しかしこんな才能がどんどん出てくるブラジルはほんとに凄いねえ・・・

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2007年12月26日

イタリア・セリエA第17節 インテル-ミラン(2-1)

FCWCに優勝したミランと、セリエで首位を独走しているインテルが対決する注目のミラノダービー。

試合はまずホーム側のインテルが攻勢に出て、イブラヒモビッチがフリーでボレーを打つ場面を作ったが、すぐにミランも修正を施してインテルに主導権を握られながらも要所ではきっちり押さえる展開になる。ミランはセードルフとガットゥーゾの両駆動輪にいつもの活発さが無かったが、守備の寄せの早さはさすがのレベルを保っている。

こうなるとミランのカウンターが冴える事になり、18分には裏に抜けようとしたピッポをコルドバが倒してしまい(つーかピッポの演技臭いが)、この日唯一好調を保っていたピルロが見事な弾道を描くFKを決めてミランが抜け目無く先制点をゲットする。

しかしインテルもそれしきではひるまず、カカーの危険なドリブルもイエローを消費しながらうまく切り抜けると、36分に左サイドへの展開から人数をかけて守るミラン守備陣の間を抜いてパスをつなぎ、最後はクルスが振りの早い鋭いシュートをニアに決めてインテルが追いつく。

後半が始まると試合はやや落ち着き、インテルも前半ほどの勢いは見られなくなってしまったが、それ以上にミランの落ち込みは激しく、ピッポとガットゥーゾに代えてジラルディーノとエメルソンを投入するものの肝心のカカーが全く動けなくなり防戦一方。

そしてとうとう63分にマルディーニの頭でのクリアをいち早く拾ったカンビアッソがミドルシュート、これを何故かヂダが目測を誤って反応していまい、ボールは無残にもヂダの足元を抜けていってインテルが勝ち越しゴール。残り10分からミランは測ったように全員が息を吹き返して猛攻にでるが、インテルがしっかり守り抜いて勝利。ミランはまたもジュゼッペ・メアッツァで勝てなかった。

インテルの強さは、まずスタンコビッチやヴィエラ、フィーゴが抜けても、この試合で活躍を見せたヒメネスや、キブ・サネッティのコンバートで穴を埋められる豊富な選手層にあるのは間違い無いが、特に攻撃面においては、シュートはもちろんクサビのパスでもクロスでもとにかくボールスピードが早く、またそのボールをミス無く受けられるだけのスキルが全ての選手に備わっている事に感心させられる。その辺は緩急をうまく使うミランと好対照をなしていると言える。

ミランは現状のコンディションではやれる事を全てやったかなという感じ。ロナウドはいつ復活するかも分からないし、攻撃陣の層の薄さはインテルとはまるで比較にならない。冬の補強がうまく行かなかったら、ビッグイヤーはおろかリーグ4位も危なそうだなあ・・・

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2007年01月25日

イタリア・セリエB第20節 ユベントス-バーリ(4-2)

ユーベファンの熱烈な要請の結果(?)今節から始まった、審判スキャンダルによってBへの降格を余儀なくされたユベントスの試合中継。相手は現在8位のバーリだが、勝ち点差はわずかに7しか無いという大混戦の状況下での試合。

試合を見る前までは、Bに落ちたとは言えトレゼゲ、デルピエロ、ネドベド、カモラネージという反則級の攻撃陣を擁するユーベに対して、バーリがガチガチの守備で対抗しながらも最後はユーベの粘り勝ちで勝利、といった退屈な展開を予想していたのだが、試合開始早々にバーリに点が入ってしまったせいか、意外に点の取り合いになってしまった。

それは、ユーベのピッコロとジャンニケッダのCBコンビに安定感がないのも原因で、流れたボールがゴールラインを割ると見切ってしまったところを拾われて折り返され、バーリのサントルーヴォにドフリーで決められた先制点の場面を始めとして、ラインコントロールとマークの受け渡しがあやふやで、何度もゴール前で相手をフリーにしてしまう場面を作ってしまっていた。

ただ、さすがにBのチームはAに比べると相当にナイーブで、バーリは先制したにもかからわずその後も自陣に引きこもらずに積極的に押し上げていたし、守備の場面でも容易にスペースを空けてしまってデルピエロらにやすやすとPA内でドリブルを仕掛けられたりと、Aの下位チームであればユーベとのアウェイ戦では間違ってもやらないような戦い方をしていたのが新鮮で面白かった。

ユーベも、現在の置かれた状況を考えたら実際は相当に深刻なのだろうが、ピッチとスタンドが近いスタジオコムナーレの雰囲気と相まって、試合を見る限りでは選手は結構楽しそうにプレイしていたのが印象的だった。特にデルピエロなんかは、Aの試合じゃPAの中に入るまでにマークで潰されてしまう事が多かっただけに、ここまで彼のテクニックを堪能する事も無かったしね。

6万人の観客を集めたと言われるナポリとの試合が既に終わってしまっているのが残念だけど、ナポリも現在2位だし今度は両方セリエAで見たいね。

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2007年01月11日

イタリア・セリエA第11節 ミラン-ローマ(1-2)

中村を擁するセルティックについてのアクションコラムを考えていた時に、CL決勝トーナメントの相手であるミランについても見ておく必要があるかなと思ってピックアップしたのだが、ミランの内容うんぬんよりも、ローマが見せるサッカーのアバンギャルドさに目を奪われてしまった試合だった(笑)。

ローマはなんとトップ下が本職であるトッティが1トップとして前線に張り、その下にマンシーニ・ペロッタ・タッディという、本来はサイドで仕事をする選手を並べると言う、かなり思い切った選手起用をしている。しかし試合が始まると、この布陣が意図するものがすぐにはっきりと理解できた。

通常であれば、1トップの選手は最前線に位置してDFのマークを背負ってポストプレイをしたりハイボールに競ったりするのだが、トッティはDFの裏に飛び出すか中盤に下がってボールを受ける動きが中心で、トップ下の3選手がボールを受けるトッティをすぐさま追い越して、トッティの持ち味である自在なワンタッチパスを受けて早い攻撃につなげているのである。

相手にしてみたら、中盤まで戻るトッティをマークしていたらDFラインが崩れてしまうし、トッティをフリーにしたらラインの裏へどんどんボールを送り込まれてしまうしで、非常に対応がしづらい事は明白だ。しかも、一旦裏へ抜けられてしまうとトッティへの注意が散漫になってしまうので、PA内にやすやすと侵入を許してしまう羽目になる。シュートの才能もぴか一であるトッティに対して、こういう対応は致命傷以外の何物でもない。

もっとも、オシムサッカーの先鋭化とも言うべきローマのサッカーは、当然ながらトップ下の選手に非常な運動量が要求され、実際にこの試合でも途中は攻撃面で息切れの場面を作ってしまっていたのだが、さすがサイドで働けるだけあって3選手は完全な電池切れにはならず、パスを大きく回してポゼッションするミランに対して、最後までしっかりとした対応を見せていた。

しかしミランも負けたとは言え、オリベイラとジラルディーノがフィットしていなかっただけで、チャンスの数としてはローマを圧倒していて、ローマ以上に守備が弱くてパスミスが多く、ローマほど攻撃が早くなくて前線も弱いセルティックでは、ぶっちゃけ勝ち目は無いなあと思わされた試合でもあった。原稿じゃ、希望は十分にあるとは書いたんだけどね(笑)。

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2005年05月22日

イタリア・セリエA第37節 レッジーナ-レッチェ(0-1)

ホームでの最終戦という事で、この試合で勝ち点3を取って残留を確定したいレッジーナは、中村が復帰してボナッツォーリの下に入った3-5-1-1という布陣。同じ42の勝ち点で並ぶレッチェはコナンが前節の退場で欠場となったもののいつもの4-3-3の攻撃的布陣。
試合は気温が高いのか非常にまったりしたペースで始まる。特にホームのレッジーナは一人一人がボールを持つ時間が長く、いつものテデスコのような前に飛び出す選手が無く、中村もいつも以上にプレイが消極的になっているためにボールはキープしてもパスの出しどころが無く、かえってレッチェの方がボールの動かし方にはっきりとした意図が見えてチャンスにつながりそうな雰囲気が濃い。
しかしレッジーナは8分に、エステベスからのクロスが上手い具合にDFの頭を越え、奥にいたボナッツォーリがボレーで決めて先制してしまう。そこからはレッジーナは早くも引き気味の体勢になるのだが、守備の要であるフランチェスキーニがベンチにいる影響か、まだ勝ち点が切羽詰った状態になっていないぬるま湯のせいかDFのボールへの反応が異常に遅く、15分に右からのクロスのこぼれ球をDFよりも速く拾ったヴチニッチが反転してからのシュートを決めて同点。
そこからはレッジーナもサイドが高い位置に上がり、展開してからのクロスを意識するようになってCKをゲットできるようになる。そして31分に中村のCKからの跳ね返りがまた中村に戻り、そこからのクロスに反応したパレデスが押し込んでレッジーナが再びリードする。が、レッジーナは右DFのピッコロが不用意に上がる場面が多くて右サイドに大穴を空ける場面が多く、ミスから右に展開されてどフリーの状態からクロスを放り込まれてセカンドボールを拾われると言う、いつ失点してもおかしくないような場面が続いてしまう。そして案の定42分に右からのグラウンダーをヴチニッチがダイレクトで決めてあっさりと同点。ここで試合はハーフタイム。
後半になると、おそらく下位の3チームのアタランタ、ブレシア、フィオレンティーナがリードしていないと言う情報が入ったのだろうが試合のペースはさらに下がり、互いにとりあえずパスを回していればいいかという空気が充満した展開になる。まああとは戦評を書くだけ無駄と言うことでおしまい(笑)。
これでレッジーナは勝ち点が43となったが、アタランタが負けて降格が決定しフィオレンティーナが引き分けに終わったものの、キエーボとブレシアが勝ってシエナが引き分けたために今節で残留は決まらず、次のインテル戦に希望を託すこととなった。最終節はフィオレンティーナがまだ残留が決まっていないブレシアとのガチンコはあるが、勝ち点41のシエナとボローニャがアタランタとサンプドリアが相手だけに、インテル相手に何が何でも引き分けは確保したいところである。さて、順位が確定しているインテルが空気を読んでくれるかどうか・・・

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