ここまで2戦していずれもドローで勝ち点2のセビージャは、1勝1敗で勝ち点3のアーセナルとホームで対戦。セビージャのフォーメーションは4-3-3、ラキティッチ、セルヒオ・ラモス、ヘスス・ナバスといったベテランも先発。アーセナルも同じ4-3-3で、前線ジェズス、マルティネッリ、サカの3トップで、この試合は冨安が左SBで先発。
冨安はアウェイながらも積極的に試合開始から前に出て、6分には早速左サイドから中でボールを受けてシュートもポスト左に外れてしまう。8分にも冨安のフィードから最後はマルティネッリが抜け出しシュートもGKニーランに防がれる。
特に左インサイドハーフのライスがあちこち動き回り、インサイドハーフの枠を外れたポジション取りをするため、冨安がカバーしてシャドーに近い高さまで上がる事が多く、早速ユーティリティを発揮しているが、どちらかと言うとデコイのような働き。
39分にはルケバキオのドリブルに対して冨安がしっかりマークでついて行ってフリーでのクロスを許さない。さらにセビージャは事あるごとにルケバキオへのサイドチェンジを狙うのだが、冨安がことごとくヘディングで跳ね返す。ロスタイムにセンターをエン=ネシリに抜け出されて決定的なシュートを打たれるが、これも冨安が最後まで食らいついてシュートは右に外れた。
すると前半ロスタイム4分、アーセナルはカウンターのボールを受けたジェズスが絶妙のターン、ハーフラインから抜け出したマルティネッリにパスを通し、そのままドリブルでGKを交わしてゴール、アーセナルが敵地で先制点をゲットして前半を折り返す。
後半立ち上がり、ウーデゴールが決定的なシュートも決められず。しかし8分に相手のクリアをライスが拾い、左サイドに流れたジェズスがPAへ切れ込んでシュート、これがゴール右上に決まるゴラッソでアーセナルが追加点。しかし後半14分、セビージャもCkからグデリがドンピシャヘッドを決めて1点を返す。
その後はホームのセビージャが勢いに乗って攻め立てるが、アーセナルはマルティネッリも守備に下がって対応する。26分には冨安がセルヒオ・ラモスに足を踏まれて倒れるもお咎め無し。28分にはウーデゴールに代えてハヴァーツ、36分にはトロサール、エンケティアを投入。
セビージャは右サイドにボールを集めてさらに攻め込むが、6分のロスタイムも冨安とライスの鉄壁守備は最後まで崩れず、そのまま1-2で試合終了。アーセナルがアウェイで勝利し、勝ち点7でグループ首位に立った。
冨安は攻撃はまあそこそこだったが、守備はさすがの安定感。ライスが動いて開けるスペースを広くカバーリングするなど、ジンチェンコとの守備能力の違いを見せつけた。間違いなく強豪相手には冨安の先発が増えるだろう。