EURO予選のグループCは、5試合消化のイングランドが勝ち点13の首位、イタリアは5試合で勝ち点10、ウクライナが6試合で勝ち点10と並んでいるが得失点差で3位、北マケドニアが6試合で勝ち点7と激戦状態。
そんな中でロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われたイングランドとイタリアの首位対決。イングランドは4-2-3-1のフォーメーションで、1トップがハリー・ケイン、2列目がラッシュフォード、ベリンガム、フォーデンの並び。
ザニオーロ、トナーリの2名が賭博疑惑で代表から離脱という激震に見舞われたイタリアは、4-3-3の形で1トップがスカマッカ、ウイングがエル・シャーラウィ、ベラルディというスタメン。
試合はホームのイングランドが圧倒的にボールを支配。ハリー・ケインとベリンガムの2人は前線の基点として一級品、イタリアは何とか守っているが余裕は全く無い。10分にはウドジェが早速フォーデンに抜かれて倒してしまいイエローカード。
しかし先制したのはイタリア。前半15分にカウンターからエル・シャーラウィが右へ大きく展開、オーバーラップしていたディ・ロレンツォの折返しにニアでフラッテージが空振り、裏に入ったスカマッカが押し込みワンチャンスでゴール。
その後もイングランドがボールを持つが、ペーストしてはイタリア。23分にはPA内でボールを受けたスカマッカが反転からシュートもゴール左に外れる。すると28分にPAへ飛び込んだベリンガムをディ・ロレンツォが倒したという判定でPK、ハリー・ケインがドンナルンマの逆を取って決め、イングランドが同点に追いつく。
その後はイタリアも反撃、前半ロスタイムにはウドジェがワンツーのリターンからシュート、イングランドGKピックフォードがセーブ、ベラルディがこぼれ球に反応するがイングランドが防ぐ。そして1-1のまま前半終了。
後半はイングランドが押し込む展開ながら、10分過ぎにイタリアが攻め込む場面を作るが、そこからのカウンターでベリンガムが中央を強引に突破、最後はラッシュフォードがカットインからゴールを決めてイングランドが勝ち越し。
その後は当然イタリアが攻勢に出るものの、その勢いは長く続かず流れは再びイングランド。31分にはイングランドのロングボールにパストーニとケインが競り合い、こぼれ球をスカルビーニがクリアミス、そのままケインが持ち込みゴールを決めてイングランドが3点目。
イタリアはラスパドーリを投入するも、イングランドは無理に攻めず自陣でブロックを作って逃げ切る形。40分にはベリンガムを下げてグリーリッシュを入れる余裕の采配。イタリアは後半46分にカウンターからオルソリーニがカットイン、最後はキーンがシュートもGK正面。3分にもサイドチェンジからキーンがシュートもDFがブロック。そして試合終了。
これでイングランドはユーロ本大会出場を決定。裏の試合でウクライナが勝利したため3位に後退。次の北マケドニアに勝った上でウクライナとの直接対決に賭けるしか無い状況になった。
イタリアはユーロのディフェンディング・チャンピオンだが、イングランドに内容も結果も完敗。特に前線のタレント不足は明らかで、監督交代直後というのもあってチームの方向性が見えないまま終わってしまった。次の北マケドニア戦に勝てないとプレーオフ行きが確実なだけに、何とかテコ入れしてくれる事を願いたい。