スコティッシュ・プレミアシップのディフェンディング・チャンピオンであるセルティックは、監督のポステコグルーがスパーズに引き抜かれ、新監督は岡崎が所属していたレスター・シティを率いた経験があるブレンダン・ロジャース監督が就任。
開幕戦はホームのセルティック・パークで、昨期はブービーの11位だったロス・カウンティとの対戦。セルティックは4-3-3のフォーメーションで、1トップが古橋、前田が左ウイング、右がアバダ、旗手はベンチスタート。対するロス・カウンティは3-4-1-2の形。
試合は満員のセルティックサポーターによるYou’ll never walk aloneの大合唱でキックオフ。当然、セルティックが圧倒的にボールを支配する流れになるが、ポステコグルー時代のような極端にSBが上がった形にはならず、1トップの古橋が下がってポストとなり、ギャップに前田が飛び出すような、比較的コンベンショナルな組み立てになっている。
12分頃は、古橋のパスミスをきっかけにロス・カウンティに押し込まれ、GKジョー・ハートのミスを拾われあわやゴールという場面を作られる。しかし16分、古橋のポストから前田のシュートが跳ね返ったボールを拾ったテイラーが倒されPK、これをターンブルが決めてセルティックが先制。
さらに26分、カウンターで左サイドから折り返したボールを今度は古橋がきっちり決めて追加点。30分にはポストで下がった古橋がボールドウィンにタックルを食らってイエローのプレゼント。37分には中盤に下がった古橋からスルーパス、ターンブルは最初のシュートをGKに弾かれ、再度のシュートもキャッチされてゴールならず。
前半42分には左サイドへ古橋が飛び出し、折返しを相手にクリアされたボールをまたワンタッチで古橋が拾ってパス、ライン際のクロスをターンブルが今度は押し込んでセルティックが3点目。
後半はビハインドを負ったロス・カウンティが最初はボールを支配、しかし6分には古橋が絡んでオライリーがシュート、GKが弾いたこぼれ球を前田が押し込むがこれもセーブされる。そして10分には右からの折返しに下がった古橋がシュートも、相手DFに当たってラインを割る。
ここまでセルティックに圧倒されていたロス・カウンティだったが、後半15分にCKからジョーダン・ホワイトがファーでヘッド、セルティックGKジョー・ハートが飛び出すが触れず古橋の頭を超えてゴールイン。そして後半21分に旗手が投入、右インサイドハーフのポジションに入る。
すると後半28分、DFからの縦パスを古橋がワンタッチでサイドに流し、飛び出したオライリーがゴールを決めてセルティックがダメ押しの4点目。ここで古橋と怪我のアバダが下がり、フォレストとヤン・ヒョンジュンが入る。ロスタイムに右サイドへの飛び出しからカットインシュートをブラウンに決められたが、試合は4-2でセルティックが無事開幕戦を勝利で飾った。
戦術的に前がかりが常態のポステコグルーと違い、ロジャース監督の場合は全体のポジションバランスを取りながら、局面で選手が動いてスペースを作るサッカーなので、まずはフィジカルに長けた選手が優先されている感じがする。古橋は別格として、前田や旗手、岩田がどう特色を出していけるかが問われるシーズンになりそうだ。