「アンチ・フットボールの日本、男子に続いてW杯でスペインを破る」女子ワールドカップ グループC 日本-スペイン

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既に決勝トーナメント進出を決めたチーム同士、グループ1位をかけた最終戦。日本は3-4-2-1のフォーメーションで、GK山下、DF南、熊谷、高橋、MF遠藤、長野、林、清水、シャドーが猶本と宮澤、1トップが植木と先発5人を代えてターンオーバーしたのに対し、4-3-3のスペインはザンビア戦から1人しか代えないメンバーで臨んだ。

試合はカタールW杯での男子同様、スペインが序盤から圧倒的にボールを支配。日本は自陣に5-4のコンパクトなブロックを作り、辛抱強く耐える時間帯が続く。10分にはスペイン陣内のボールに日本が前線で追い回すが、それをくぐり抜けてキープできるスペイン。

しかし前半12分、サイドチェンジを受けた遠藤からスペインの高いDFライン裏を狙ったパス、それに宮澤が相手DFをを振り切ってシュート、これがゴール左に決まって日本が最初のワンチャンスをものにする。

その後もスペインは、日本の狭い守備ゾーンの間でボールを受ける高い技術で日本の守備を崩しにかかるが、日本はボールを奪ったら早いタイミングでサイドや前線に蹴り出すアンチフットボールで対抗。

そこからしばらく膠着状態が続いたが、前半29分にカウンターからまた宮澤が抜け出し植木にパス、PA内でカットインからのシュートが相手に当たってゴールに吸い込まれ、2つのチャンスで2ゴール。

スペインはここからサイドに早く展開、アーリークロスなどを使って日本のブロックが整う前に攻める狙いに切り替え、何度かチャンスを作るが得点を奪えない。逆も40分、また日本が中盤で奪ってカウンター、今度は植木から宮澤にパスが通り、しっかり3本目のシュートを決めて決定率100%。

後半4分、スペインはオーバーラップしたオナ・バトルが清水の逆を取ってフリーでシュートの決定機も枠に飛ばせず。しかし前半よりも確実にスペインの攻撃はスピードアップしている。14分に日本は長野と清水に代えて長谷川、守屋を投入する。スペインも3人目の選手を交代。

日本は前半のようにはカウンターの場面を作り出せず、苦しい時間帯が続くものの、守備の出足だけは衰えずスペインに決定機を作らせない。そして相手に攻め疲れた見え始めた後半37分、交代で入った田中美南がスローインから相手を振り切って右サイドを抜け出し、左足で巻いて決めるゴラッソでダメ押しの4点目。

後半44分、猶本が裏抜けしたところを後ろから倒され相手にイエロー、猶本自身が蹴った直接FKは惜しくもバーの上。日本はそのまま試合をコントロールして4-0で試合終了。日本がまさかの圧勝でグループ1位を確定、決勝トーナメントの相手は、グループAを2位で突破したノルウェーに決まった。

まあ正直なところ、4-0という結果は両チームの能力差が現れた結果ではなく、多分にラッキーだった事は否めない。次は日本が苦手とする高さとフィジカルが自慢のノルウェー。恐れすぎる必要は無いが、気を引き締めてかからないと決勝トーナメントの初戦は足をすくわる罠が多い。まあ若いが経験豊富な彼女らには釈迦に説法だろうが・・・

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