「ありがとうイニエスタ、また会いましょう」J1第19節 ヴィッセル神戸-コンサドーレ札幌

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今夏での退団が決まり、アンドレス・イニエスタにとってはヴィッセル神戸でのラストゲームとなったコンサドーレ札幌とのホームゲーム。スタンドには古橋の姿も。

神戸は4-2-3-1のフォーメーションで、イニエスタがトップ下で今シーズン初先発。1トップは武藤、SHが汰木、パトリッキで大迫はベンチスタート。対する札幌は3-5-2の形。

試合はホームの神戸がDFラインを上げて攻勢に出るが、縦に速い攻撃のみで単調、イニエスタが良い形でボールを持つことが出来ない。むしろ札幌のほうがハーフカウンターでチャンスを作る事が多く、ヴィッセルGK前川が最初から大忙し。

札幌の守備はオールコートマンマークで、神戸のDFラインが常時プレッシャーを受けて良い形で前線にボールを入れられず、前線との距離が空いて間延びし、札幌が中盤を支配する流れでイニエスタがボールを持てる機会が少ない。

神戸は18分に武藤のフリックからパトリッキが右サイドを抜け出し、そのままシュートも札幌GK菅野が右手1本で止める。23分には札幌が連続攻撃からシュートも前川がセーブ。すると26分に右サイドでボールを受けた金子のクロスに前川が飛び出し、ボールは触ったがこぼれ球をスパチョークが押し込み札幌が先制する。

35分にはイニエスタのFKから本田が頭で折り返し、直後には左サイドでイニエスタがワンツーからシュートも相手に当たる。札幌はイニエスタがボールを持つとダブルチームで囲んで自由を与えない。そしてそのまま0-1で前半を折り返す。

後半から神戸は汰木に代わって大迫が1トップに入り、パトリッキと武藤がSH、イニエスタがトップ下で継続。大迫のポストでリズムを作ると、5分にはFKからゴール前の混戦で武藤がシュートもGKに当たる。そして後半12分にイニエスタが下がり、場内はスタンディングオベーション。

札幌は後半20分にカウンターから最後は浅野がシュートも当たりそこね、しかしボールはコロコロとゴールに転がるが、ギリギリで前川がボールを掻き出す。29分には武藤が左に流れてのクロスに大迫がヘッドもゴール右に外れる。

なかなか畳み掛ける攻撃が作れなかった神戸だが、後半39分に初瀬のCKにトゥーレルがフリーでヘディングを叩き込み、神戸がようやく同点に追いつく。後半ロスタイムには札幌が岡村のヘディングがクロスバーに当たる決定機も、スコアはそのまま動かず1-1で試合終了。

試合後にはイニエスタの退団セレモニーが行われ、三木谷会長が日本刀を贈呈するシーンも。そして涙を流しながらの挨拶。「自分はさよならという言葉は好きではありません。また会いましょう、がお別れの言葉だと思っています。私たちはまた日本に戻ってきますし、ここは我が家のようなところです」と締めくくり、最後は家族と一緒にピッチを一周、最後はホームのスタンドに挨拶、チャントを受けつつ放送が終わった。

結果的にイニエスタが必要ないチームになってしまったのは皮肉だが、それまで残留争いが当たり前だった神戸を優勝争いが出来るチームへと格上げしたのは、間違いなくイニエスタの功績だったと思う。日本に来てくれて本当にありがとう、イニエスタ。

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