トルコのイスタンブールで開催された、今期のチャンピオンズリーグ決勝。既にプレミアリーグとFAカップの2冠を達成、現在世界最強と目されるマンチェスター・シティと、堅守でしぶとく勝ち上がってきたインテルとの対戦。
シティのフォーメーションは可変式の3-2-4-1、1トップはハーランドでインサイドがデ・ブライネとギュンドアン、SHがグリーリッシュ、ベルナルド・シウバの並び。対するインテルは3-5-2で、ラウタロ・マルティネスとジェコの2トップで、中盤がハカン・チャルハノール、バレッラ、ブロゾヴィッチの形。
まず6分にベルナルド・シウバがPA内で細かいドリブルから左足シュートもポストをかすめるチャンス。シティは3バックでインテルの2トップのプレスを剥がし、前線の5人がインテルの3バックとWBをピン止めして中盤を支配する。が、インテルもマンマークで粘り強く守って確実にカウンターへ繋げる精度を隠し持っている。
27分、シティはロドリの縦パスからデ・ブライネのスルーパスにハーランドが抜け出しシュートも、インテルGKオナナが左手とももに当ててセーブ。2分後にもデ・ブライネがミドルシュートもコースが変わってオナナがキャッチ。しかしここでデ・ブライネがハムストリングを痛めて退くアクシデント。代わってフォーデンが投入。
そこからは完全に試合は膠着状態。シティはデ・ブライネが抜けた影響か、パス回しのスピードが上がらずハーランドはインテルのDFラインの間で埋没。インテルのプラン通りなペースのままスコアレスで前半を終了。
インテルは後半12分、ジェコが怪我のためルカクと交代、そのまま2トップの位置に入る。後半14分、DFとGKの連携が取れずにラウタロがPA左でルーズボールを拾い、シュートまで行くがGKエデルソンが上手く間を詰めてコースを消す。
そして後半23分にとうとう試合が動く。左サイドでギュンドアンが上手くプレスをかけてボールをキープ、逆サイドに回してスルーパスをベルナルド・シウバが折返し、DFに当たったこぼれ球をロドリがインフロントで狙いすましたシュートを決め、シティが先制する。
直後にインテルが反撃、クロスの跳ね返りで競り合ったボールにディマルコが反応してヘッド、クロスバーに当たったボールにまたディマルコが飛び込むも、前にいたルカクに当たってゴールならず。28分にはルカクが股抜きシュートもエデルソンがキャッチ。
シティも、33分にフォーデンが上手いルーレットターンからPA内へ侵入してシュートもオナナがかろうじて防ぐ。44分、インテルは右からのクロスをゴセンスが折り返し、ルカクがドフリーでヘッドもエデルソンに当ててしまい、絶好の決定機をフイにしてしまう。
ロスタイムはインテルがパワープレイで攻め立てるが、シティはエデルソンを中心に最後までしっかり守りきり試合終了、シティは念願のチャンピオンズリーグ初優勝を飾った。
マスコミやサポーターからはルカクが戦犯と叩かれているが、まあ2点の決定機を無駄にしてしまったのだから気持ちは分かる(笑)。シティに本来の力をほとんど出させなかったし、完全にインテルのゲームだったが得点だけが決まらなかった。非常に悔いの残る決勝だったに違いない。
シティはまた決勝で戦術的にやらかしかけたが、インテルの自滅でやっとこさ初優勝。名実ともにビッグクラブの仲間入りをして、ここからレアルのような貫禄を身に着けていくことが出来るのだろうか。ともかく優勝おめでとう!