今日は早朝から出かける用事があるので、3位決定戦の試合レポートは書けたとしても大した内容にはならないだろうが、そのかわりに決勝の展望を簡単にアップしておく事にする。
言うまでもなく、今大会5得点3アシストのリオネル・メッシ、5得点2アシストのキリアン・エムバペという全世界のサッカー界を代表する2人の新旧スーパースターに焦点が当たる試合になる事は間違いない。
現代のサッカーにあっては、FWであっても守備をしないといけないし、GKはパス能力が求められるのが常識になっているが、メッシとムバッペについては守備に戻るタスクは免除され、前線でフラフラと歩きながら、いざボールを持つとDFを圧倒するドリブル、スピードを駆使して決定的な仕事をする事に専念している。
このような10人で守って1人が攻撃に専念するサッカーは、ロマーリオやロナウドがいたブラジル、ジダンがいたフランスのように、W杯では比較的成功しやすいパターンになっている。短期決戦は戦術的なディテールを詰めにくいのに加え、選手のコンディションにバラツキがあり、全方位的な攻撃が期待できないという理由があると思う。
このようなチームにとっての試合を決めるポイントは、スター以外の10人がどれだけ守備でスターをカバー出来るか、スターがマークされた時に他の選手が決定的な仕事を出来るかである。今大会は、フランスはジルーとグリーズマン、アルゼンチンはアルバレスとデ・パウルが好調だけに、決勝はどうなるかが勝敗を左右する事になるはず。
完全にイーブンな状況であれば、ややモロッコよりもフランスのほうが有利かなと思うが、フランスチームの中で正体不明のウイルス性感染が蔓延しており、ラクダ由来のMERSではないかという噂が出ており、ベストメンバーは揃えられないかもしれない。本当にMERSなら洒落にならない事態だが・・・
試合はおそらくどちらも守備に重点を置いた試合になり、ロースコアでの決着になる可能性が高い。それだけに、メッシ、エムバペの両エースが少ない機会で決定的な仕事が出来るかどうか。一瞬も気を抜けない試合展開になりそうだ。