いよいよカタールW杯も残り4試合。まずはそれぞれオランダ、ブラジルをPK戦の末に下して勝ち上がったアルゼンチンとクロアチアの準決勝。
アルゼンチンはアルバレスとメッシの2トップを並べた4-4-2、ディ・マリアはベンチスタート。クロアチアはブラジル戦と全く同じメンバーの4-3-3。
試合はやはり慎重な立ち上がり。守備時にはスッと全員が下がってゾーンを作って前線に入るボールを待ち受ける。特にクロアチアはメッシに対して、ボールを持つと3人の選手が囲んで決して自由にさせない。
前半25分にアルゼンチンが初シュートも、リヴァコビッチが余裕で抑える。31分にはカウンターからペリシッチが浮いたシュートもバーの上。すると直後に、アルバレスが1本のパスに抜け出しリヴァコビッチと衝突、これがPKと判定される。リヴァコビッチはコースを読んでいたが、絶対取れない右上に蹴り込みアルゼンチンが先制。
そこからは当然クロアチアが前に出るのだが、39分にアルゼンチンは一気のカウンター、最後はアルバレスが2人のカバーをものともせずゴールにねじ込み、追加点を決める。42分にもアルゼンチンがCKからニアで合わせるが、これはリヴァコビッチが反応してセーブ。
後半からクロアチアはソサとパシャリッチに代えてオルシッチとヴラシッチ、6分にはペトコヴィッチを投入して4-2-3-1に変更、前半とは違い前からプレスをかける方針が見える。しかしアルゼンチンは13分に高い位置でボールを奪ってワンツーからメッシがシュートもリヴァコビッチがしっかり止める。
アルゼンチンは後半19分ごろから3バックに変更、守備を固める形にシフト。すると後半にスローインから右サイドをメッシがドリブル、グヴァルディオルがマークに行くのだが、メッシはフェイントからPA内をライン際に切れ込み、折り返しをアルバレスが決めて3点目、これで勝負は決まってしまった。
後半40分に、クロアチアはCKからペリシッチが頭で流し、ロヴレンが飛び込むシーンはあったが決められず。44分にはカウンターからマイエルがシュートもGKキャッチ。そしてそのまま3-0で試合終了。アルゼンチンが2大会ぶりとなる決勝へと進出した。
ここまではグヴァルディオル、リヴァコビッチという新しいスターの力で勝ち上がって来たクロアチアだったが、ブラジル戦に比べるとベテランのペリシッチやモドリッチにプレイの精度が欠け、さすがに疲れは否めず力尽きた。でもここまで本当に良くやったと思う。
アルゼンチンは、さすがにブラジルの失敗を見てか最後までスキを作らなかった。そして何と言っても元祖スーパースターのメッシに尽きる。1点目も3点目も、まざまざとリヴァコビッチとグヴァルディオルに対して格の違いを見せつけ、千両役者である事を自ら証明した。ここまで来たら、是非優勝を勝ち取ってマラドーナ超えを果たして欲しいね。