ここまで1分2敗と勝ち星なし、暫定で最下位に沈むスタッド・ランスは、強豪リヨンとホームで対戦。ランスのフォーメーションは3-4-1-2で、伊東は2トップの右で先発。対するリヨンは4-3-3の形で、1トップは昨シーズンはアーセナルにいたラ・カゼットが入る。
試合は当然のようにリヨンがボールを圧倒的に支配、ランスは5-3-2の形で自陣低めの位置にゾーンを作って、伊東がカウンターを待ち受ける形。9分にランスは初めてCKの機会を得るが、キッカーは伊東が務めている。
前半12分には伊東からワンタッチのスルーパスも、わずかにバログンとコースが合わず。15分にはカウンターから右サイドをドリブル、相手を抜ききらずに上げたクロスはGKリウーにキャッチされる。その直後にはバログンからゴール前の伊東にパス、キープからドゥンビアにパスを通すもシュートまで行けず。20分にはまた伊東がカウンターで抜け出し、またぎフェイントからシュートもGK正面と徐々にランスが盛り返す。
すると前半24分、CBファエスがドリブルで持ち上がり、右サイドへの展開からブシがクロス、これを中にポジションを取っていた伊東が高い打点から頭を思いっきり振るヘディング、これがゴール左に吸い込まれてランスが先制点をゲットする。
27分にはバイタルでパスを受けた伊東からDFライン裏へ浮き球パス、バログンがGKと交錯して奪われたが、ファンタジスタの一面も見せつける。32分にもパスカットを受けてから伊東のスルーパス、バログンがGKに倒されたに見えたがノーファールの判定。
前半は3-0でもおかしくないぐらいの内容だったランスは、後半になると伊東が厳しくマークされるようになり、10分のカウンターからドリブルは2人で止めにかかるぐらい。しかし11分には相手GKのパスミスから伊東が繋ぎ、シュートもコースが甘くて止められるなど、ランスペースは変わらない。
しかし15分ぐらいからいきなりランスの足が止まってプレスがかからなくなると、18分に右サイドでボールを奪われ、ロピが足の裏を見せたスライディングタックルをラ・カゼットにかましてしまい一発レッド。22分には伊東が交代、アグバドゥを入れて守り切る体制に。
サイドを高く上げてボールを支配するリヨンに対して、ランスは5-3-1で守備を固めて何とか耐えていたが、後半41分にクロスをDFに競り勝ったムサ・デンベレがヘディングを決めてリヨンがとうとう同点。ロスタイムにも猛攻を仕掛けられ、何とか相手のシュートミスなどに助けられ、そのまま1-1のドローで試合終了。
いや、ここまでリーグ未勝利で降格候補筆頭と言われていたのに、いざ試合を見てみるとリヨン相手に互角以上の内容で逆の意味で驚かされたね。一発退場の場面や、最後にいきなりガス欠になったところを見ても、良くも悪くも若さが目立つチームだけに、ベテランの伊東が果たすべき役割は大きいように思う。頑張って欲しい。