DFBポカール1回戦、EL王者フランクフルトの初戦はブンデス2部への昇格組であるマクデブルクとのアウェイ戦。
マクデブルクのフォーメーションは4-3-3で、シント・トロイデンからレンタル中の伊藤達哉はベンチスタート。フランクフルトは3-4-2-1で、1トップがボレ、シャドーがPSVから移籍したゲッツェとリンストロムが入り、鎌田はダブルボランチの一角で先発、長谷部はベンチスタート。
試合はいきなり前半5分に動く。左サイドに流れたゲッツェからオーバーラップしたコスティッチにパス、マイナスの折り返しを後ろから入った鎌田がゴール左に狙いすましたシュートを決めてフランクフルトが先制する。
が、直後に鎌田へのパスがずれたミスからカウンターを受け、トゥタが倒してしまいPK。しかし相手のキックはフランクフルトGKトラップがコースを読んでセーブする。9分にも鎌田が自陣ライン際でダブルタッチをしようとしてカットされ、オフサイドにはなった危ないシーンも。
そこからしばらくは膠着状態が続いたが、31分にゲッツェのパスにクナウフが抜け出し、シュートはマクデブルクGKライマンが止めたが、こぼれ球をリンストロムが1トラップから見事なミドルシュートを決めてフランクフルトが追加点。前半ロスタイムにはクナウフがまたシュートもクロスバー。
後半10分にマクデブルクは伊藤達哉を左SHで投入。しかしその4分後に、伊藤が自陣左サイドに下がった地点で横パス、これをリンストロムに拾われてボレのポストから鎌田がニアを撃ち抜くコントロールショットを決めて3点目。
フランクフルトは後半22分、トゥータとクナウフ、リンストロムに代えて長谷部、チャンドラー、コロ・ムアニが入る。その後はしっかり長谷部がラインを整え、フランクフルトは何度かコスティッチのサイドからチャンスを作ったが、最後は後半45分にチャンドラーがボールを奪い、コロ・ムアニの折り返しをアラリオが決めて4点目、そのまま試合終了。
鎌田はボランチとしては正直まだ危なっかしくて、マークに突っ込んではあっさりパスで交わされたり、浮き球の落下予測が怪しくてかぶったり、カバーが遅れてバイタルを空にしたりと、リスクマネージメントはまだまだ課題はあるが、2点のゴールともに極めて冷静で技術が高いシュートで、中盤での捌きは味方も欺くほど意外性があり、代表の選択肢を増やすためにもこのまま辛抱してボランチで起用して欲しいなと。