ロシアとの戦争の影響で延期になっていた、ウクライナが出場するカタールW杯欧州予選プレーオフ。6/1に行われたウクライナ対スコットランドの準決勝でウクライナが勝ち抜き、出場権がかかった決勝戦はホームのウェールズと対戦。
ウェールズのフォーメーションは3-4-2-1で、1トップがムーア、シャドーがベイルとジェームズ、ラムジーはボランチで先発。ウクライナは4-1-4-1で、インサイドハーフがジンチェンコとマリノフスキー、右SHがヤルモレンコ、1トップがヤレムチュクの先発。
雨天の中で始まった試合は、ホームのウェールズがロングボールを差し込んで素早く押し上げ、セカンドボールを支配してウクライナゴールをクロスで攻め立てる展開で始まる。
ウクライナもすぐに落ち着きを取り戻し、9分にヤルモレンコがカットインドリブルからシュートもウェールズGKヘネシーがセーブ。12分にはヤレムチュクがオフサイドギリギリで抜け出しシュートもヘネシーに防がれる。23分にはPA内でジンチェンコからの折り返しもカラバエフが空振り。
このあたりから、ウェールズのハイプレスが収まってウクライナがボールをキープする流れ。30分にはジンチェンコがミドルもヘネシーがかろうじて防ぐ。直後にはヤレムチェクとのワンツーからツィガンコフが抜け出すも、またヘネシーが飛び出して先に触るなど、ウクライナが猛攻を見せる。
しかし前半34分、ウェールズがゴールやや左でFKを得ると、そのキックをヤルモレンコがヘッドでクリアしようとしたボールがそのまま自陣にゴールインしてしまい、ウクライナが痛恨のオウンゴールで先制点を許す。
そこから当然ウクライナが反撃、40分には先にボールを触ったヤルモレンコが足を蹴られたように見えたがノーファールで、その流れからジンチェンコがシュートもニアをヘネシーがしっかりケアをして弾く。
後半はまず4分にウェールズが自陣からのカウンターで最後はムーアのクロスにラムジーがフリーでシュートもタイミングがずれて右へ外れる。ウクライナも10分にジンチェンコの展開からミコレンコがが折り返し、ツィガンコフが飛び込むもヘネシーが足でセーブ、ヤレムチュクが足を出すがゴールに押し込めず、またもウクライナは決定機をものに出来ない。
ウクライナは33分にサイドチェンジからジンチェンコがダイレクトで折り返すも、足が止まりつつあるウクライナは誰も飛び込んでこない。ここでウクライナはシャパレンコ、シドルチュクを投入する。ウクライナは26分に、今度はドフビク、ムドリクを入れて最後のカンフル剤。
逆に30分、ウェールズがウクライナ陣内で連続攻撃、右からのクロスにジョンソンがダイレクトボレーを放つも、シュートはゴールポストに激突。直後にジョンソンの仕掛けからふわりとファーにクロス、フリーでいたベイルがボレーも、GKブスチャンがキャッチする。
32分には今度がウクライナが右サイドで基点を作り、セカンドボールをジンチェンコが浮かしたパス、ムドリクの折り返しをヤルモレンコがシュート、ヘネシーが防いだボールをカラバエフが押し込むがゴールの外。39分には左からのクロスをドフビクがヘッド、これもヘネシーが至近距離でセーブ。
5分あった後半ロスタイムもウクライナが攻め立てるが、最後までウェールズのゴールを破ることが出来ず1-0のまま試合終了、ウェールズは実に64年ぶりのW杯出場、ベイルの夢がかなった瞬間だった。
ウクライナは数多くの決定機は作ったが、ヘネシーに全て防がれ結局はヤルモレンコのオウンゴールによる1点を与えたのみでの敗戦、自国民にW杯出場権獲得の吉報を届けることができず、非常に悔しい結果になってしまったが、誇りを持って胸を張って帰国して欲しいね。