「ビルドアップが機能不全、負けてもおかしくない試合」U-23アジアカップ グループD 日本-UAE

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次回の五輪代表を見据えて、U-21の年齢で挑んでいるU-23アジアカップ。グループDに入った日本の初戦はUAEとの対戦。

日本のフォーメーションは4-3-3で、GKが鈴木彩艶、DFが加藤、チェイスアンリ、鈴木海音、内野、MFが藤田譲瑠チマ、松岡、斉藤光毅、3トップが山田、細谷、鈴木唯人という並び。対するUAEも同じ4-3-3の形でスタート。

試合は日本がボールを支配すると思いきや、UAEが高い位置からプレスをかけて来て日本はビルドアップがままならない。むしろ、日本のほうが押されてロングボールで前線の選手を走らせる組み立てに頼っている。

15分には相手がロングボールに飛び出し、チェイスアンリが競り合ってユニフォームを引っ張って倒れて幸いにもノーファールだったが、危ないシーンを作られる。20分ぐらいから、日本は右SB内野が高い位置を取って、基点となって攻撃の形を作り始める。

しかし前半はそのまままともな決定機を作れないまま終了、後半から日本は前半にほとんど目立たなかった斉藤光毅に代えて三戸を投入する。

後半の日本は、藤田が下がってボールを受けるようになってからビルドアップが形になり始める。すると16分に、右サイドから内野が出したクロスを相手がクリアミス、そのボールを拾った鈴木唯人が冷静に切り返しから左足で流し込み日本が先制する。

ところがUAEはその直後に右サイド深い位置からのFKに、日本は対応に迷ってチェイスアンリと加藤がお見合い、そのままアルブルーシがダイレクトでシュートを決めて同点に追いつかれる。さらに後半26分、FKからセカンドボールを拾われ、PA内でチェイスアンリがクロスを腕に当ててしまいPK、しかしキックをGK鈴木彩艶がしっかりコースを見てブロック、日本が九死に一生を得る。

すると後半31分、内野がインナーラップから攻め上がり、藤尾のクロスに細谷がドンピシャでヘディングをUAEゴールに突き刺す。VARチェックがやたらと長かったがゴールが認められ、日本が再びリードする。

ここで日本は松岡と細谷を下げて、中島と山本を投入。そのまま両者膠着状態のままロスタイム、日本は自陣からカウンターを組み立てて最後は藤尾がGKと1対1になって思い切ったシュートを打つがクロスバー。その後はUAEに押されてバタバタした対応が続いたが、何とかリードを守りきって2-1で試合終了。日本は初戦で大きな勝ち点3をゲットした。

結果的に勝利したとはいえ、日本は松岡をアンカーにしたビルドアップが全く機能せず、藤田が下がってようやく形が出来た有様で、決定機の数も多くなかったし、鈴木彩艶のPKストップが無かったら負けていてもおかしくなかった。2戦目のサウジはさらに強い相手であり、大岩監督がよほど修正しないと厳しい試合になってしまう可能性は高そうである。

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