ここまで3試合連続で終盤に追いつかれてのドローで、プレーオフ圏と勝点5差の13位で、未だ残留争いを抜け出せていないデュッセルドルフ。今節は4連勝と好調の7位ハンザ・ロストックと対戦。
デュッセルドルフは田中碧がボランチ、アベルカンプ真大がトップ下に入った4-2-3-1、対するハンザ・ロストックは3-1-4-2のフォーメーション。
試合は序盤からデュッセルドルフがボールを持つ流れで始まり、積極的にスペースを見つけて動き回る田中碧がボールを持つ回数は多いのだが、守備時は5バックで守る相手に対してなかなかチャンスが作れない。
すると前半13分、ペターソンがワンツーを仕掛けると、相手のクリアが左サイドに流れたナライへうまく繋がり、ファーへ走り込んだ田中碧の前にクロスが流れ、そのままダイレクトで押し込んで田中碧がドイツでの初ゴールを決めてデュッセルドルフが先制する。
その後はハンザ・ロストックにペースを握られるが、デュッセルドルフは守備のカバーリングがしっかりしていて相手に決定機を与えない。45分には相手のシュートを田中碧がゴール前できっちりクリアする。
後半8分には、田中碧が中央でボールを奪ってヘニングスとのワンツーからシュートもゴール左へ外れる。ハンザ・ロストックも後半10分にCKから立て続けにシュートも、デュッセルドルフGKカステンマイヤーがナイスセーブで得点を許さない。
田中碧は後半17分に、相手と競り合った際にひじを使ったという事でイエローカード。その直後の後半19分、デュッセルドルフは相手FKを田中碧がクリアしたところからカウンター、左SBのガヴォリがタイミング良くオーバーラップ、クロスを中に飛び込んでフリーになったアベルカンプ真大が頭で合わせて追加点。
22分にはセカンドボールを拾ってから右サイドへ展開、中へのパスを田中碧が拾ってシュートもGK正面。そして後半ロスタイム、相手のセットプレイを田中碧がクリアしてからのカウンター、最後は田中碧からのアシストパスを受けたナライがカットインからニアに決めてダメ押しの3点目、そして試合終了。
これまでの田中碧は、相手のプレスから逃げてDFラインまで下がる事が多く、ボールを持ったら無理に前を向いてリスキーなパスを狙ったりと、チームより個人の都合を優先したような、ある意味美味しいとこ取りな姿勢が感じられるところがあった。
しかし過酷なアジア最終予選を経験したおかげか、この試合は中盤で休み無く動いてスペースを作りながらボールを捌くプレイが中心で、リスクのある状態でもミス無く着実にボールを繋げ、あらゆる場面で自信を感じさせるプレイぶりだった。レンタルから買取オプションを行使してデュッセルドルフに完全移籍するとの噂が出ているし、来期は完全な主力として1部昇格を決めて欲しいね。