3位決定戦の数時間後に行われたネーションズリーグ決勝。スペインはイタリア戦から2人の選手を変えた4-3-3、フランスも2人を変えた3-4-1-2のフォーメーション。
試合の序盤はフランスペース。スペインの中盤3人に対し、グリーズマン、ポグバ、チュアメニがマンマークで付くためにスペインはDFラインからパスの出しどころが無く、フランスはボールを奪ったらスペイン4バックの外、サイドに張ったWBを使ってクロス、フィジカルを活かしてセカンドボール回収という流れを作る。
しかしスペインも、ポストに下がってマークを食いつかせ、ボールを受けてからワンタッチでポストの選手が裏に抜け出すプレイでリズムを取り戻す。フランスはビルドアップがイマイチで、低い位置でボールを奪っても攻撃に繋がらない。
その後はスペインがボールポゼッションで上回るが決定機は作れず、フランスもカウンターのシーンが何度かあったがゴールには至らず。フランスは43分にヴァランが怪我で下がりウバメカノが入るアクシデント。
後半の入りは互いに中盤で激しく競り合い。8分には互いにカウンターから惜しい場面を作るジャブの交換。19分にはフランスがスペインのプレスをかいくぐり、左サイドからのクロスにインナーラップしたテオ・エルナンデスがシュートもクロスバーの決定機。
その直後、逆にスペインがDFラインの裏に抜けたオヤルサバルにスルーパスが通り、ウバメカノが足に当てたがそれを再びオヤルサバルが拾ってそのままゴールを右サイドに流し込み、スペインが先制点をゲットする。
しかしフランスも、26分に左サイドへ流れたベンゼマがボールを受けると、カットインから巻いて落ちるシュート、これはスペインGKウナイ・シモンが手に当てたがボールはゴールに吸い込まれフランスが同点。
そこからは中盤にスペースが空いて互いに攻め合い、すると後半35分にテオ・エルナンデスのスルーパスにオフサイドポジションにいたエムバペが追いつき、左サイドからステップを踏んでGKのタイミングを外してゴールを決める。
このシーンでエンバペがオフサイドにならなかった事が物議を醸しているが、まずエンバペは走っているだけで相手のプレイに関与していない、テオ・エルナンデスのパスをエリック・ガルシアが”意図的なプレー”でクリアしたため、オフサイドルールの除外条項に該当したと見なされたわけで、ルール上は妥当な判定といえる。あんまり納得行かないけど。
スペインも、後半43分にオヤルサバルが中央でフリーになってシュートもGKロリスに止められる決定機。フランスも直後に右からエンバペがシュートもウナイ・シモンの正面。ロスタイムにはスペインのCKでGKのウナイ・シモンがニアで競り、ファーにこぼれたボールをピノがシュートもロリスがストップ。そして試合終了。
その後は表彰式だったのだが、ユーロに比べると格が落ちる大会とあってか、スペインはそんなに悔しそうじゃなかったし、フランスも弾けるような喜びは無かったかな。
でも試合レベルはさすが。どちらも中2~3日の試合なのに集中したプレスを仕掛け、正確なサイドチェンジからピンポイントでクロスを通して来る。目の保養にはなったけど、「選手ファースト」という名のままごとをやっている森保ジャパンとの落差は考えないようにしよう(笑)。