A代表に初招集された田中碧のデュッセルドルフは、上位に位置するパーダーボルンとホームで対戦。田中碧は4-2-3-1のダブルボランチで先発。対するパーダーボルンは3-1-4-2のフォーメーション。
試合はいきなり前半10分、パーダーボルンのアーリークロスからFWミヘルにDFラインがギリギリ裏を取られてあっさり失点。さらに20分には田中碧が相手に後ろからタックルに行ってしまい早速イエローカード。
前半21分に田中碧がミドルも威力が無く、パーダーボルンGKフートにキャッチされるなど、その後はデュッセルドルフがやたらとミドルを撃つのだが、ことごとくコースが甘くて正面に飛んでしまう。
デュッセルドルフはようやく前半34分、田中碧の縦パスからピョートルスキーがサイドに流し、ナライのクロスを中央で飛び込んだヘニングスが頭で合わせて同点に追いつく。
田中碧は、前半44分にナライが右サイドでボールをキープした時にニアゾーンへ走らずパスが流れてしまったり、後半6分にはクロスがファーに流れたところで田中碧がフリーになったが、ヘッドにするか一瞬迷ったのか中途半端なボレーで外してしまう。
しかし後半12分、デュッセルドルフは右サイドで基点を作るとSBナライがインナーラップ、PA内に入り込んだところでファン・デル・ヴェルフに倒されPK、これをヘニングスが冷静にGKの逆を取るキックで勝ち越し。
ここで田中碧がアベルカンプ真大に交代。中盤でステイするプレイが多い田中碧に対し、アベルカンプ真大はどんどん前線に飛び出して攻撃に絡むプレイが持ち味で、デュッセルドルフの攻撃が一気に活性化する。
が、逆に後半16分、左からのクロスをFWプラッテが頭でフリック、フリーでボールを受けたミヘルが冷静にカットインでDFを交わしてゴール、パーダーボルンが同点に追いつく。その直後にアベルカンプ真大がPA内で左からのクロスに左足を合わせるもクロスバーに当たる絶好機。
その後はパーダーボルンのロングボール攻撃にデュッセルドルフの守備が競り負け、シュートまで持って行かれるシーンが増えると、後半38分にミヘルのクロスをプラッテに頭で決められパーダーボルンが逆転。そしてそのまま2-3で試合終了。
田中碧はイエローをもらっていたのもあって勝ち越した後に交代したが、結局それで中盤の落ち着きが無くなって逆転される要因になってしまったのは皮肉。アベルカンプ真大のシュートが決まっていたら采配は成功になったのかもしれないが、これもサッカーである。