何だかんだでもう今節がアジア2次予選の最終戦。2位の座は同じ勝ち点10でタジキスタンとキルギスタンが並び、2位になっても各グループの上位4チームに入る必要があるため、キルギスにとっては日本に勝たないと予選突破の可能性がほぼ消滅する条件での試合。
日本のスタメンは、GK川島、DF小川、昌子、中谷、山根、ボランチが守田と川辺、2列目は浅野、原口、坂元、1トップがオナイウ阿道という並び。対するキルギスは5-4-1のフォーメーション。
試合はもちろん日本が圧倒的にボールを支配する流れで始まるが、キルギスも攻撃時にはサイドが高い位置に上がって高い位置から積極的にプレスをかけて来る。日本は短いパスが多くてキルギスの早い集散の前になかなか決定機が作れない。
ようやく前半20分ごろから、日本はサイドチェンジを使ってキルギスの守備を揺さぶるようになり、23分にはゴール前で坂元があと一歩で押し込めるシーンを作ると、26分には山根のクロスをオナイウ阿道がヘッド、これをキルギスのアクマトフが手で止めてしまいPK、オナイウ阿道自身がゴール左に決めて代表初ゴール。
これでケチャップの蓋が開いたのか、30分に川辺が右サイドでワンツーからドリブル突破、クロスをオナイウ阿道が押し込み2点目を決めると、32分に小川のクロスをピンポイントでオナイウ阿道が合わせて、何と6分間でハットトリックを決めてしまう。
しかしキルギスも、前半ロスタイムにアリクロクが右からPAへドリブルで切れ込むと、守田が後ろからスライディングで倒してしまいPK、これを豪快に蹴り込まれ3-1で前半を折り返す。
後半の日本もボールは支配しながら攻め切れない展開が続き、16分に守田と原口に代えて橋本と古橋が入る。するとすぐに浅野の折返しを古橋がシュートもわずかに右へ外れる。さらに23分、オナイウ阿道が下がって佐々木が入り、日本は浅野1トップの古橋、坂元がシャドーになった3-4-2-1にフォーメーションを変更する。
すると後半27分、山根のシュートから得たCKで佐々木がドンピシャヘッドで4点目を決めると、5分後にはカウンターから古橋がドリブル、ラストパスに抜け出した浅野が珍しく冷静に流し込み5点目。そしてそのまま試合終了、日本が2次予選全勝で最終予選へと駒を進めた。
相手が相手とはいえ、国内組中心でも5点を取ってきっちり勝ち切るあたり、日本の選手層も厚みが増している事を実感しているが、今回の招集メンバーから今後も代表に呼ばれそうな国内組となると、オナイウ阿道と浅野、古橋、山根、谷口、川辺、権田ぐらいだろうか。坂元はリーチが無いので中島のような得点力が無いと苦しいか。大迫や原口が計算しにくくなっているので、オナイウ阿道や古橋は十分下剋上はあると見る。