セリエAの第2節、ボローニャとパルマのどちらも開幕戦は負けという結果を踏まえてのエミリア・ロマーニャ・ダービー。
ボローニャのフォーメーションは4-2-3-1で、CBは冨安とダニーロ、1トップがパラシオに2列目がムサ・バロウ、ソリアーノ、オルセンという並び。左SBで先発したのは、バイエルンも狙っていたと言われる逸材、スコットランドの18歳アーロン・ヒッキー。対するパルマは4-3-1-2の形。
試合開始直後、左サイドを抜け出したジェルビーニョがPA内でのカットインからシュートも、冨安が体を投げ出してブロック。その後もホームのボローニャがボールを支配、何度かチャンスは逃したが16分にCKからファーに飛び込んだソリアーノが頭で押し込みボローニャが先制する。
その後はパルマが押し返すが、30分に自らのミスから相手に奪われたボールを回収したソリアーノが、PA外からゴラッソなミドルを叩き込んでボローニャが2点目。33分にはヤン・カラモウの鋭い切り返しに冨安が体を投げ出し、そのスキにボローニャGKスコルプスキがセーブ。
この2点目で落ち着きを取り戻したボローニャは、冨安が高い位置でチェックしつつダニーロがカバー、ヒッキーが高い位置でアクセントになってパルマの攻撃陣の勢いを削ぎ、そのまま2-0で前半を折り返す。
後半9分、冨安が中盤でパスカット、そのままドリブルで持ち上がるがPA外でボールが流れてしまいGKに防がれる。しかし11分にソリアーノが右からドリブルで持ち上がり、ラストパスを受けたオルセンがきっちりゴールを決めて3点目。
ところが後半23分、ボローニャGKスコルプスキのキックが直接相手に渡ってしまい、ラストパスを受けたエルナニーに難なく決められ1点を返される。しかしパルマは後半30分にショートカウンターから抜け出したパラシオをイアコポーニが倒して一発レッド。
これで戦意を喪失したパルマにボローニャが何度も決定機を作るが決められず、ようやくロスタイムにパラシオが左でラストパスを受けてのダメ押し4点目を決めたところで試合終了。ボローニャがホームで4-1の快勝を決めた。
しかしヒッキーは面白い。いわばSBの久保みたいなプレイスタイルで、サイドだけでなく中でもプレイが出来て、テクニックがあって攻撃のアイデアに溢れている。強度こそまだ弱いけど守備意識自体は低くない。冨安と同様、早々にビッグクラブがお買い上げしそうなタレントである。
冨安の出来は文句なし。冨安が高い位置でアタック、ダニーロがカバーするコンビが安定、ビルドアップでも中心的な役割を果たしていた。さらに攻撃では高い位置を取るヒッキーにビルドアップでボールを付け、守備では後半早々にヒッキーがカラモウに振り切られた後に素早くカバーしたように、冨安は初出場のヒッキーをサポートする気遣いも見せていたね。