ツール・ド・フランス2020 第19・20ステージ

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第19ステージ

最終シャンゼリゼゴールステージ以外では、最後のポイント賞争いがかかった丘陵ステージ。序盤から激しく逃げを図るアタックが繰り返されるかと思いきや、マイヨヴェールのベネットのチームメイトであるカヴァニャが単独で抜け出す。

当然、ポイント差を詰めたいサガンのボーラ・ハンスグローエがメイン集団を引っ張るが1人相手になかなかタイム差が縮まらない。そのうちスプリントポイントがやって来て、集団からベネットがトップ、サガンが2位通過して1ポイント差が広がる。

そのままベネットとサガンが先頭に追いつき、ポイント3位のトレンティンも加わり先頭集団は12人に。メイン集団ではスプリント争いに加わりたいユアンのロット・スーダルチームが牽引するもペースが上がらず、ほぼ先頭集団での勝負が決まる。

残り16km地点で先頭からスルスルと抜け出したのはクラーウアナスン。スプリント狙いで誰も引きたがらない後続の思惑を逆手に取った絶妙のタイミングでスパート、みるみるうちに差が広がってしまう。そして結局約1分の差を付けて今年のツール2勝目を挙げた。

注目のポイント争いトップ3は、先頭集団から3人仲良く遅れてベネット、サガン、トレンティンの順番でゴール、大きな差はつかないままシャンゼリゼでの最終決戦となった。

第20ステージ

総合争いを決める最後のステージは、平坦コースを30km走った後、1級山岳ラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユを登りきってゴールする山岳タイムトライアル。

昨日のステージでも大活躍をしたクイックステップのカヴァニャが長い間トップをキープ、それをデュムランが上回り、いよいよ最後に総合争いの選手がスタート。

この中で速さを見せたのがポガチャル。平坦コースでデュムランに迫るタイムを叩き出したのに対し、ログリッチは精彩を欠いて37秒差で第2計測ポイントを通過、この時点で2人のタイム差は20秒まで詰まってしまう。

そして登りでもログリッチの不調は明らかで、ポガチャルが結局デュムランに対して1分21秒の差を付けてトップでゴールしたのに対し、ログリッチは1分56秒遅れでゴール、これで総合でポガチャルが59秒の差をつけて逆転でマイヨジョーヌを獲得、カラパスから山岳賞も奪い、新人賞と合わせて3冠王の結果となった。

総合争いでは、3位のロペスが6分遅れと失速して総合6位に後退したのに対し、デュムランと同タイムを叩き出したリッチー・ポートが3位に浮上して表彰台の一角をゲット。ミケル・ランダが4位に上がった。

しかし、ここまで盤石の体制でマイヨジョーヌをキープ、タイムトライアルでも強みを持っているログリッチの総合優勝は固いと誰もが思ったはずだが、最後の最後になっていわゆる「バッド・デイ」がやって来たのだろうか。本人にとってもチームにとってもショックな1日になってしまった。

 

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