ツール・ド・フランス第9ステージ

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ピレネー山岳ステージ第2弾は、ツールではおなじみのピレネー麓の街ポーをスタート、ラ・ウルセルとマリーブランクという1級山岳2つと3級山岳2つをこなし、最後はダウンヒルから平地のゴールという、昨日のコピーのようなプロファイル。しかし登りの斜度は昨日よりきつく、誰が優勝争いからふるい落とされるかに注目が集まるところ。

最初の1級山岳ラ・ウルセルに入ったところで、UAEチームエミレーツのファビオ・アルがリタイア、ポガチャルにとっては有力なアシストを失う事に。登りで逃げ集団が形成されると、頂上付近でマルク・ヒルシが単独アタックに成功、その後は一人旅での逃げを続ける。

残り45kmの地点で、ヒルシを除いた逃げ集団はユンボ・ヴィズマが引っ張るメイン集団に吸収され、マリーブランクの入り口では単独逃げのヒルシとメイン集団の差は約4分の差。とても逃げ切れる差では無いタイムだと思ったが、意外にもヒルシは良く粘り、自家用車が通行止めなのにマスクをしていない観客で三密の中を逃げ続ける。

頂上まで残り3km地点でメイン集団からポガチャルがアタックすると、何とマイヨ・ジョーヌのアダム・イェーツが遅れ始める。さらにベルナルのアタックに追撃出来たのはログリッチとポガチャル、リッチー・ポート、ミケル・ランダのみで、キンタナやバルデ、マルタンといった上位選手がついて行けない。

ヒルシはとうとうマリーブランク峠をトップで超えたが、15秒差でエース集団が追撃、その中でログリッチが2位で通過してボーナスタイム5秒を獲得。平坦区間になってゴールまで残り2kmというところで、エース集団はとうとうヒルシを飲み込み、勝負はゴールスプリントに。

そしてゴール前200mでヒルシがスプリントを仕掛けるも、ポガチャルとログリッチが素早く反応、ヒルシを交わして先に飛び込んだのはポガチャル。ツールのステージ初優勝を飾ると同時に、ボーナスタイムを10秒稼いで総合で44秒差まで詰めて来た。そしてマイヨ・ジョーヌは1分遅れでゴールしたアダム・イェーツからログリッチに交代。本命がここで表彰台に躍り出た。

今日は今年のツール最初の休息日。第10ステージは大西洋岸へと移動し、オレロン島からレ島へ島を巡る完全平坦ステージ。レースよりも風景が楽しみなステージになりそうだ。

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