イタリアが60歳以上の患者に人工呼吸機を使わない選択をするほどの医療崩壊が起きている中、日本の3連休のテーマを挙げるとすれば「自粛疲れ」でしょうか。
所用で大阪のキタ、そして地元のイオンモールに立ち寄りましたが、キタは阪神間の移動を自粛せよとの吉村大阪府知事のアナウンスが効いたのか、いつもよりも人手は7割ぐらいに見えましたが、イオンのほうはまるで何も無かったかのように賑わっていて、世間の喉元過ぎれば熱さを忘れる早さに仰天しました(笑)。
しかし専門家会議では危機感を緩める事無く、都市部で感染源の分からない孤発感染が漸増しているとして、引き続き大規模イベントの自粛を提言しています。
専門家会議/国内感染「都市部を中心に漸増」感染源不明な感染者増加 | 流通ニュース
それを受けて、Jリーグも当初は4/3の開催を目指していたのですが、プロ野球も含めて再延期は免れない模様です。
Jリーグ、4・3再開は厳しく NPBと連絡会議(日刊スポーツ) – Yahoo!ニュース
東京五輪もおそらく内部で調整して目処が付いたのでしょう、ようやく延期が正式に検討されるようになり、安倍首相の発言にも登場して「延期やむなし」との空気が醸成されつつあります。
安倍首相、東京五輪延期を容認 「アスリート第一」:時事ドットコム
そんな中で、国や埼玉県が開催の自粛を求めていた「K-1 WORLD GP」が強行開催され、各方面に波紋を広げています。
K-1の強行開催が東京五輪、日本スポーツ界に飛び火 WEDGE Infinity(ウェッジ)
2/26の安倍首相からの自粛要請を受けて、イベントやライブのほとんどが休止となったため、関連産業の経営が傾いたりスタッフの無収入が続くなど、どこもギリギリの状況が続いています。
K-1も資金繰りに余裕が無く、中止をしたら運営会社自体が飛んでしまう可能性が高く、国や県から金銭保障が無い以上、背に腹は代えられないという判断だったのでしょう。
ただ、K-1は極端としても、いつまでも自粛を続けていたらどんどんと事業者が潰れてしまい、新型コロナウィルスで死ぬよりもはるかに多くの人が経済的困窮で命を失ってしまうのは確実です。
Jリーグも再開を予定している以上、どこかで日常へと戻る出口を作らねばならず、ある意味K-1が「誰も踏みたくない踏み絵」を踏んでくれたという見方もあります。
もちろんこれでクラスターが発生してしまえば元の木阿弥ですが、今までのクラスター発生は密閉空間でのエアロゾルの浮遊が関係している可能性が高く、会場のドアを開放して開催した事は一定の効果があると思います。
K-1の会場が無事ならJリーグのスタジアムはおそらく無事。これから1週間で何事も無ければ、Jリーグ再開への目処がK-1によってもたらされるでしょう。固唾を呑んで見守るしかありません。