ともにリーグ戦は上位争いに加われなかった同士の天皇杯準決勝。神戸は3-1-4-2のフォーメーションで、イニエスタが先発でポドルスキがベンチ、ビジャは怪我の影響でベンチ外。対する清水は4-2-3-1の形。
試合は神戸がボールを保持し、清水が4-4-2の3ラインで自陣にブロックを作ってカウンター狙いの展開で始まるが、前半13分に右サイドでボールを受けたイニエスタが、パスと見せかけてスパッとニアを抜く左足のシュートを決めて神戸が先制する。
清水はセットプレイからドゥグラスがドンピシャでヘディングを放ったり、30分にはサンペールがキープしたボールを奪ってシュートも神戸GK飯倉の果敢な飛び出しで防いだりと、なかなか決定機をものに出来ず。
逆に神戸は33分、イニエスタが3人を引き付けてからのクリアを酒井高徳が拾い、入れ替わってのクロスを田中順也が押し込み2点目。しかしこの得点で安心したのか神戸の守備がズルズル下がり、38分にドゥトラの鮮やかなハーフボレーが決まって1点差。
後半は前半と同じような流れで膠着状態が続くが、23分にまたサンペールがバックパス後に足を滑らせてドゥグラスに拾われシュートも、やはりまた飯倉が素早い飛び出しでセーブ、清水はサンペールからの2度目のプレゼントチャンスに決められない。その直後、神戸はイニエスタからのパスを受けた古橋が中に切れ込んでのシュートを決めて3点目。
後半30分を過ぎると清水のプレッシャーが落ちて中盤にスペースが空き、そこをイニエスタが縦横無尽に使ってのショータイムを披露するが、藤本や古橋がチャンスをものに出来ず、イニエスタは後半44分に交代。そしてそのまま3-1で試合終了。
裏の試合で鹿島が長崎に勝利したため、新国立競技場のこけら落としとなる元日の天皇杯決勝は鹿島との試合になった。神戸は初タイトルとACL出場がかかっているだけに、相当に気合が入る試合になりそうだが、意欲が空回ってしまうと百戦錬磨の鹿島に足元をすくわれてしまいそうだ。