コッパイタリアのウディネーゼ戦、リーグでのミラン戦の連敗を受けて臨んだホームでの試合。相手はチャンピオンズリーグ初出場でグループリーグ突破の快挙を成し遂げたアタランタ。冨安はこの試合も右SBで先発。
試合はホームのボローニャが非常に活発な立ち上がりで、1トップのパラシオが左右のスペースに流れ、SHのサンソーネとオルソリーニが高い位置で絡み、冨安はSBなのにマジョルカでの久保よりも高い位置を取ってプレスに参加する。
ボローニャの場合、ボールサイドはSHがFWの位置に、SBはSH、CBがSBと1ポジションずつ前にずれながらプレスをかけていく連動性が出来上がっていて、どんな場合でも4-4のゾーンを崩さずボールにプレッシャーをかけずにズルズルと下がるマジョルカとは守備の攻撃性が全く違う。
アタランタも連動性はハイレベルで、3バックのボールサイドにある選手、WB、ウイングがそれぞれ前にずれて縦関係を作り、分厚い攻めを仕掛けて来る。
ただボローニャが前がかりな分、カウンターから元ゲンクで伊東の同僚だったマリノフスキーに2度ほど危ないシーンを作られてしまうが、12分にオルソリーニのドリブルからの強烈なシュートはクロスバー、しかし鋭く飛び込んだパラシオが押し込みボローニャが先制する。
その後はボローニャがペースを落として冨安もほぼ攻撃参加は自重。それでも41分に冨安がパスを出したメデルがロスト、クロスにパシャリッチがドフリーで飛び込んだがまさかのシュートミスで命拾い。
後半はアタランタが前へ出て攻勢を強めて来るが、後半7分に相手のクリアミスを冨安が拾い、そのまま持ち上がってからのアーリークロスをポーリが頭が流し込み、冨安のアシストでボローニャが2点目。しかし15分に冨安とバニがサイドで見合ってしまい、マリノフスキーにスルーパスから抜け出され失点。
さらにボローニャはパラシオの動きがさすがに悪くなり、オルソリーニはやっぱり守備に戻らないので冨安が数的不利に晒され厳しい対応を迫られる。さらにボローニャは後半43分にダニーロが2枚目のイエローで退場、10人になってしまう。しかし4分のロスタイムも何とかしぶとく守りきって試合終了。ボローニャにとっては残留に向けて非常に大きな勝ち点3となった。
冨安は決勝点となるアシストを決めてマスコミの採点は良かったが、ミラン戦のように安易なクリアで相手にボールをプレゼントしたり、パスの出しどころに迷って味方がキープしづらいパスを出してミスを生んだりと、失点に繋がってもおかしくないミスも多かった。マスコミの採点は高かったが、アタランタに勝利のご祝儀で盛られたと考えてしっかり反省だね。