前節はアウェイでリーグ3位のアンジェを下した後、入れ替わりで3位に上がって来たボルドーと、マルセイユはホームで対戦。アンジェ戦で肩を痛めて前半で交代した酒井も右SBで先発、4-3-3のフォーメーションでスタート。対するボルドーは4-4-1-1の形。
試合はどちらも相手ボールになると、全体が素早く戻って3ラインのコンパクトな守備を引くため、マルセイユのほうがボールを持つ時間は長いが、なかなかシュートまで持ち込めない。
酒井もオーバーラップ出来るようなスペースを与えてもらえないため、SHのサールがワイドに開いた中をインナーラップして攻撃に絡んだりするが、最後は結局ミドルを打って終わりという流れが続く。
最初はリスクオフで大きなサイドチェンジで組み立てていたボルドーも、25分過ぎからはハーフスペースに縦パスを通す組み立てを見せ始めると、31分にその形から1トップのマジャがポストで落とし、SHのアドリがダイレクトでゴールポストをかすめて入る超絶ゴラッソを叩き込んで先制する。
その後は2列目で自由に動いて攻撃に絡むパイェを中心にマルセイユが攻め立てるが、38分に放ったパイェの決定的なシュートはボルドーGKコスティルのセーブに阻まれ、ロスタイムにカウンターから酒井のクロスはわずかにコスティルの手に当たる。そして前半は0-1のまま終了する。
しかし後半すぐにマルセイユが追いつく。3分にパイェの落ちるCKにアマヴィが頭で合わせてゴール。そこから何故かボルドーはGKがミスをしまくり、守備もバランスが不安定になってマルセイユが猛攻を仕掛けると、後半15分に自陣からオタヴィオが出したパスがサンソンへのプレゼントパスになり、そのままミドルを決めて逆転。
これでマルセイユはまた落ち着き、ボルドーが後半途中から入った元ガンバのファン・ウィジョのドリブルなどでゴールに迫るが、酒井も安定した対応で攻撃をしっかり受け止めて得点を許さない。そしてロスタイムに、ロンジエが相手のボールを奪い、そのままドリブルで持ち込んで最後はラドニッチのシュートがチュアメニの体に当たってダメ押しの3点目。そして試合終了。
マルセイユはまた3位を返り討ちにして6連勝、2位をがっちりキープ。これだけマルセイユが好調なのは、パイェが絶好調というのはあるが、やはりシーズン序盤に比べると守備の安定度が飛躍的に向上しているのが大きい。特に酒井とアマヴィの両SBは守備力に関しては欧州屈指のレベルである事は間違いない。