「森保監督『よっしゃ、今日はこれぐらいにしといたるわ』なクリーンシート」カタールW杯アジア2次予選 グループF 日本-キルギス

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3試合を経過して全勝の勝ち点9で首位に立つ日本と、勝ち点6で2位につけているキルギスとのアウェイ直接対決。日本の先発メンバーは、左SHに中島ではなくて原口が入った以外は、1トップに永井、トップ下に南野、右SHに伊東純也が入った予想通りの4-2-3-1。

キルギスは3-4-2-1のフォーメーションで、吉田と植田にはボールを持たせて中央を4枚で固め、ボランチの柴崎と遠藤にマークを付けてセンターからゲームメイクをさせない狙いがはっきりしていた。

そしてマイボールになったら、左CBキチンの対角線フィードから1トップのムルザエフを日本の両SBが上がったスペースに走らせたり、大柄な右WBのマイヤーがオーバーラップして長友との身長差でデュエルに勝ち、サイドで基点を作る。中はアルクロフを中心に後ろがしっかり押し上げ、セカンドボールを拾って波状攻撃と、非常に日本を研究していた。

それでも日本は南野や原口らが何度か決定機を迎えたが決められず、逆に右サイドを繋がれキルギスが決定機もGK権田が体に当てて、かろうじてピンチを防ぐ。しかし40分に伊東のスルーに飛び出した南野が相手GKよりも先にボールを触り、そのまま倒されPK。

後半もキルギスが前に出て日本が受け身になる展開が続いたが、8分に遠藤がゴール前25mのところでファールを受け、原口が直接FKを決めて2点目。これで日本は楽になった。

しかしキルギスは気落ちせず積極果敢に攻勢を強め、スローダウンしたい日本のスキを突いてボールを奪って行くが、日本もしっかり守備に戻って人数をかけ、権田のセーブもあって何とか失点を許さない。

後半33分に、伊東と遠藤に代えて中島と山口蛍、鈴木武蔵を次々と投入。やはり中島には大迫が必要なのか、単独でのドリブルからボールロストなどパッとせず、あまりチャンスは作れなかったが、そのまま何とか守り切って試合終了。グループリーグ前半戦を全勝で折り返す事になった。

アウェイでの難しい試合をクリーンシートで勝利した結果は申し分ないが、思った以上に内容ではやられてしまったなというのが正直なところ。吉本新喜劇で池乃めだかがボコボコにされたあと、「よっしゃ、今日はこれぐらいにしといたるわ」と言い放つギャグを思い出してしまった(笑)。

やはり大迫の代わりは誰にも出来ないし、柴崎と遠藤のボランチは試合勘の欠如なのか強度不足で、相手の出足に対応が遅れる場面が目立っていた。センターラインが機能しないと、やはり日本の良さは出ない。長友も強みのスピードが消えて、日本の弱点になりつつある。

まあ、この試合はぶっちゃけ権田様様だったね。いくらゴール前で相手に攻め込まれても、慌てず最後まで状況を判断し、最後までボールをしっかり見て体で面を作ってボールを止めた。シュミット・ダニエルは鋭い出足と反応が特色で權田とは好対照。2次予選の相手なら権田だろうが、最終予選でどちらが起用されるのかも注目である。

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