「2戦連続MVPの富安、本当の強敵に手痛い洗礼を受ける」イタリア・セリエA第4節 ボローニャ-ローマ

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ここまでチームMVPに2度選ばれて最高のデビューとなった冨安だが、いよいよローマという強豪との対戦で真価が問われる時がやって来た。ボローニャのフォーメーションは4-2-3-1で冨安はいつもと同じ右SBでの先発、対するローマも4-2-3-1のフォーメーションで、冨安のサイドにはムヒタリアン、コラロフというビッグクラブ経験者が並んでいる。

試合はもちろんローマがボールを支配、ムヒタリアンがインサイドでプレイする事が多く、SHのオルソリーニのポジションが低くて誰にも抑止が効かず、空いたスペースには常時コラロフが攻め上がり、ジェコも左に寄ったポジションを取るので冨安は対応に大忙し、どうしても対応が後手に回るのでなかなかボールを奪うようなシーンは見られない。

前半は何とか無失点で切り抜けたが、後半3分に冨安の縦パスをカットされてからPA直前でファールを与えてしまい、コラロフが直接FKを決めてローマが先制する。しかし7分には、冨安のダイレクトパスからカウンター、最後は折返しに反応したソリアーノをコラロフが後ろから倒してしまいPK。これをサンソーネが冷静に決めて同点。

後半10分にはサイドチェンジを受けに行ったコラロフに対して冨安が激しくアタック、イタリアで初めてのイエローカードをもらう。その後はボローニャがカウンターから何度か惜しいチャンスを作るがシュートを決めることが出来ない。

後半のボローニャはメデルが右サイドをケアするようになった事で、ムヒタリアンの出番が少なくなって冨安のサイドは守備が安定し、むしろ逆サイドから攻められる形が多くなり、29分には右からパスを受けたジェコが決定的なシュートを放つが枠を外れる。

ボローニャは後半35分にパラシオ、サンタンデールとFW2枚を投入、さらに39分にはゴール前に走り込んだサンタンデールをマンチーニが倒して2枚目のイエローで退場、これで完全にボローニャへ流れが傾いたかに思われた。

が、そのFKをサンタンデールが決められず、冨安からパラシオへの縦パスも実らず、ロスタイムも3分になった試合終了間際、早いリスタートから右サイドに攻め込み、クロスをフリーになっていたジェコにヘディングを決められ、そして2-1で試合終了。

ジェコに対してはデンスビルがずっとマークをしていたのだが、クロスの場面でボールウォッチャーになってジェコの動き直しに気づかず、冨安が気づいてカバーに行ったが間に合わなかった。

冨安は攻め上がる時間は後半ロスタイムまで無く、その時も危うくスペースを使われて失点になりそうだったので、やはり強豪チーム相手のリスク管理の重要性を得たのではないだろうか。とは言え、全く攻め上がらなければSBとしての攻撃力は無意味になるので、経験を積んで学んでいくしか無いのだろう。

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