怪我人が続出して守備崩壊、開幕から2連敗と最悪のスタートとなったブレーメンは、同様にまだ勝ち点1と出遅れたアウクスブルクとホームで対戦。
ブレーメンは本来はSBのゲブレシラシエがCBに入る苦しい陣容で、大迫は4-1-3-2のトップ下の位置で先発、2トップはフュルクルクとサージェント。対するアウクスブルクは4-2-3-1のフォーメーション。
序盤はアウクスブルクのほうが積極的にプレスを仕掛け、中盤で数的不利のマッチアップになっているブレーメンは組み立てがままならない状態だったが、6分にその裏をかくようにフュルクルクからDFラインの裏へ抜け出した大迫に浮き球パスが通り、トラップが大きかったように見えたが上手くGKより先に追いついて流し込み、ブレーメンが先制点をゲットする。
が、やはりブレーメンの守備は持ちこたえられない。前半12分にリヒトシュタイナーがフリーでクロスを上げると、バルガスへの寄せが甘くて体を当てる前にヘディングされ、あっという間に同点。しかし21分に今度はサージェントがDF裏に抜け出し、トラップしたボールは腹に当たってしまったが、それが上手く飛び出したGKを交わす格好になって、そのままゴールへ押し込みブレーメンが勝ち越し。
さらに34分にはフュルクルクの抜け出しをリヒトシュタイナーが後ろから足を引っ掛けてしまい、2名目のイエローで退場。そこからはブレーメンが勢いに乗って、セットプレイから2度の決定機、大迫にもシュートチャンスはあったがボールをミートできず追加点を奪えないまま前半を終了する。
しかしブレーメンのやらかしは止まらない。後半開始早々、ゲブレシラシエが相手のパスに反応してラインを上げたはいいが、残念そこは相手陣内(苦笑)。そのまま独走されて折返しを難なく押し込まれまたも同点。アウグスブルクはそこから4-4-1のブロックを自陣に引いてクロスを跳ね返していたが、徐々に大迫がバイタルで縦パスを受けてからの巧みなターンでブレーメンの攻撃に変化が生まれるようになると、後半23分に試合が動く。
左サイドを突破したフリードルのクロスがファーに流れ、そこにセンターから走り込んだ大迫がダイレクトで合わせると、ボールはゴール左上に飛び込み2度目の勝ち越しゴール。もちろんブレーメンの守備はその後も安定せず、あっさりフリーでクロスからヘディングを合わされたりと怖い場面はあったが、何とか相手のシュートミスに助けられ試合終了。ブレーメンがようやく今期初勝利を挙げた。
大迫の2ゴールはもちろん見事だったのだが、興味を持ったのが19歳のアメリカ代表FWサージェント君。まだまだ荒削りでプレーの精度は低いけど、大迫から学んでいるのか積極的にポストプレイからターンを仕掛けていたりして、岡崎ばりに動き出しも早いし、彼がモノになってくれると大迫とコンビを組むFWに苦労する事が無くなるかもしれない。今後の注目株である。