アムステルダムでの第1レグを1-1のドローで終えた後の第2レグ、ホームのユヴェントスはマンジュキッチとキエッリーニが怪我で欠場、ディバラとクリスティアーノ・ロナウドが2トップに並んだ4-3-1-2、アヤックスはタディッチを1トップに据えた4-2-3-1のフォーメーションで臨んだ。
試合の序盤はホームのユーベが試合をコントロール、セカンドボールを拾ってしっかりボールをキープ、イタリアらしい手堅い試合運びを見せる。逆にアヤックスは、左SBのマズラウィが早々に怪我でシンクグラフェンと交代してしまう。
すると前半28分、CKからエースのクリロナがヘディングを突き刺し、VARの判定でも覆らずユーベが先制点をゲット。これで誰もがユーベが勝ち抜けたと思ったはずだ。
しかし前半34分にアヤックスが攻め込んだ時にベルナルデスキがラインを上げそこね、シュート性のパスを受けたファン・デ・ベークがゴールに流し込み1-1の同点、2試合合計でも2-2のイーブンに追いつく。
後半もアヤックスが攻守の切り替えの速さでユーベを上回り、まず7分にジイェフが至近距離からシュートもユーベGKシュチェスニーが片手一本でセーブすると、後半13分にもファン・デ・ベークのシュートをシュチェスニーがギリギリで弾く。
その後もユーベは攻撃陣が守備に戻れずセカンドボールをアヤックスに支配され、そしてとうとう後半23分にCKからデリフトが競り勝ちヘディングをコースに決めてアヤックスが2点目、アグリゲートスコアでもアヤックスがユーベを上回る。
当然ユーベも反撃し、クリロナやケアンがヘディングのシーンを作るが得点には至らず、逆にジイェフのゴールがVARでオフサイドになるなど、むしろアヤックスのほうが選手の動きが良く、リードを守っているという印象が無い。
後半44分にアヤックスのPA内でブリントのハンドがあったように見えたが、VARではハンドとみなされずスルー、2分のロスタイムもユーベはゴールを生むことが出来ず、結局試合は1-2で終了、アグリゲートスコアでアヤックスが2-3で上回り、チャンピオンズリーグ準決勝へと駒を進めた。
選手や戦術のクォリティで差があったとは思えないが、とにかく攻守の切り替え、アジリティの差が試合の結果になったように思う。チャンピオンズリーグマスターのクリロナも、試合終盤には完全に試合から消えてしまった。
準決勝はシティ、スパーズ、リバプール、ポルトの中から相手が決まるが、アヤックスの若さとアジリティ、運動量にはどのチームが来ても苦労する事は間違いなさそうだ。