国際Aマッチウィーク明け、J1の中では唯一の金曜開催カードであった、横浜Fマリノスとサガン鳥栖の試合をDAZNで観戦。
横浜Fマリノスは代表から戻った畠中、三好が先発に並んだ4-3-3、鳥栖はトーレスがハムストリングの怪我で欠場、2トップにシーズン初先発の豊田と金崎を並べた4-4-2のフォーメーション。
試合は、横浜はマイボール時にアンカーの喜田が下がって3バックになり、鳥栖2トップのプレスを交わして横浜がボールを保持する展開。しかし鳥栖は、ハーフスペースを使う横浜に対してしっかりとマークがずれずに対応、ボールを奪うと2トップにロングボールを集め、高橋義希、原川のSHが素早くフォローしサイドの裏を突く狙いがはっきりしている。
しかし横浜は、鳥栖のPA内に時には6~7人が入るぐらいに人数をかけるため、どうしても鳥栖はズルズルと下がらざるを得ず、何度か決定機は作られるがGK大久保の奮闘もあって何とかしのぎ、良いカウンターも何度か繰り出している。
後半の出だしは、前半とは逆に鳥栖の出足が良く、人数をかけて攻めに出る場面が見られるようになるものの、最後の詰めが甘くて得点出来ず。逆に横浜がカウンターという流れになるが、鳥栖の中盤の戻りが速く、やはりつぶしあいの展開になる。
が、15分頃からは鳥栖の前線からのプレスが緩くなり、SHがDFラインに吸収されてまた横浜がボールを支配する流れに。後半26分にゴール前での三好のシュートはDFに当たってゴールポスト、直後に松原のシュートもクロスバー、さらに遠藤がカットインから至近距離のシュートも大久保がファインセーブと連続して横浜が決定機を作る。
鳥栖はここで豊田に代えてクエンカを投入、4-4-1-1の形にして直後に右からのクロスで決定機を作るが、その後はクエンカも守備に追われて前を向いてボールを持つ機会は少なく、あまり試合の状況は変えられず。しかし横浜もその後何度かあったチャンスを決められず、結局スコアレスドローで試合終了。
内容からすると、鳥栖が勝ち点を得たのはラッキー以外の何物でもないが、とにもかくにも公式戦3試合負け無し。豊田と金崎が前からプレスをかけつつ縦ポンのターゲットになるリアクションサッカーが上手くハマった格好になった。
攻撃的なパスサッカーが信条だったカレーラス監督もすっかり守備の人になったわけだが、トーレスが戻って来ても中盤で守備に忙殺される仕事がメインになりそうで、鳥栖のチーム事情を考えると仕方ないけど残念な状況ではある。
横浜は首位戦線から半歩下がる痛いホームでのドロー。カレーラス監督はかなり横浜のサッカーを研究していたらしいが、戦術的な狙いがはっきりしているだけに、対策されやすいのも事実で、ここからどうアクセルを踏み治せるか。