11位のズルテ・ワレヘムと、リーグ首位のゲンクが対戦するレギュラーシーズンの最終節。ゲンクでは伊東純也が2試合連続で先発、4-1-4-1の右ウイングとして先発出場。
試合はホームのズルテ・ワレヘムが序盤から激しいプレスを仕掛け、5分にはグラウンダーのクロスに足があと一歩届かないチャンスを作り出す。逆にゲンクも前半10分、スルーパスに抜け出した伊東が右サイドから右足でシュートもゴールポストに当たる。
しかしその直後、ズルテ・ワレヘムはミドルシュートをゲンクGKヴコヴィッチが弾いたボールをビェルダルが拾い、デワーストが足を出して倒れたプレイでPKの判定、これを決められズルテ・ワレヘムが先制する。
前半19分に縦パスを上手く受けると、2人のマークをドリブルで振り切り、ライン際から上げたクロスをマリノフスキーが決めて伊東のアシストでゲンクが追いつく。
そして前半38分、中にポジションを取っていた伊東がポストをこなしてボールを受けたマリノフスキーがドリブルで上がると、伊東はスルーパス狙いで飛び出すのだがタイミングが合わず、マリノフスキーは右サイドへ展開、ダイレクトの折返しを中でフリーになっていた伊東が合わせ、ベルギー移籍後初ゴールを決める。
後半になると、相手も伊東を警戒するようになって、前半は伊東にチンチンにされていたSBビュルキを下げてウォルシュを投入、CBやSHと連携を取って守るシーンが増える。
しかしゲンクは伊東の右サイドが封じられるとすぐ左での組み立てにスイッチし、後半16分に伊東が右で繋いで左へ展開、最後はトロサールが角度の無いところからシュートを決めてゲンクが3点目。疲れの見える伊東は後半25分に交代。
ところがそこからが良くなかった。後半27分に、クロスに飛び込んだウォルシュを誰もマークしておらず、守備陣全員ボールウォッチャーになってあっさり失点すると、その後も3度ほど決定機がありながら逃し、後半ロスタイムにセットプレイからハルヴァウィに蹴り込まれ同点で試合終了。
ゲンクはドローに終わったが、2位のクラブ・ブルージュが負けたために、2位に勝ち点7差を付けた状態でプレーオフ1を戦う事になった。ズルテ・ワレヘムは11位でプレーオフ2行き。
伊東については、1得点1アシストと結果は見事だったが、あまり戦術的に難しいタスクは与えられておらず、基本的に右サイドの張った位置にいて、味方FWとSBとのバランスを取って中に入ったりで、中盤でチームがボールを持つと、DFラインの裏を狙う形に徹していた。
前半は対面のビュルキにスピードがなく、1対1の勝負で伊東がチンチンにしていたが、後半は対策されて封じられた。相手にマークされ、研究されとハードルが上がって行く中で、どれだけ自分で課題をこなして行けるのか。ここまではあくまでご祝儀スタートで、プレーオフになってからが本番である。