「エムバペがダメでも個人能力でぶん殴るフランス」カタールW杯準々決勝 フランス-イングランド

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どちらもW杯常連国ながら、直接対決は実に40年ぶりという英仏戦争。イングランドはベスト16のセネガル戦と全く同じメンバーで、4-3-3の3トップがケイン、フォーデン、サカという並び。対するフランスもは4-2-3-1で、1トップがジルー、2列目がエムバペ、グリーズマン、デンベレと不動の形。

試合は、代表はともかくチャンピオンズリーグではおなじみ同士のメンバーとあって、どちらも慎重な立ち上がり。互いにポジションバランスを崩さず、局面で優位が出来た時だけ試合が動くのだが、そこから無理をせずあくまで確実に繋ぐプレイが多い。

しかし前半17分、フランスが自陣からのカウンターで攻め込むと、PA外25mの距離からチュアメニがベリンガムの股を抜く強烈なミドルシュートを叩き込んでフランスが先制する。19分にはサカがPA付近で切れ込み、ファールを受けてのFKはルーク・ショーが蹴ったがGK正面。

イングランドも22分に右サイドでサカが出したパスにケインが抜け出しシュートもフランスGKロリスに防がれる決定機。さらに25分、右サイドでケインがウパメカノからボールを奪ってPAに入ったところで倒された場面でVARになったがノーペナルティ。29分にはケインが強烈なミドルもロリスがセーブ。

そのまま動きが無く後半に入ったところ、2分にCKの流れからベリンガムがシュートもロリスがかろうじて防ぐ。さらにイングランドはサカにボールを集めて攻撃のリズムを作ると、7分にサカがPA内で切れ込んだところでチュアメニに倒され今度こそPK、これをケインがきっちり決めてイングランドが同点。

そこからは中盤にスペースが生まれて両チームともにゴール前でのシーンが増える。が、フランスはエースのエムバペが徹底的にマークされてプレイさせてもらえず、イングランドのほうがタレントの豊富さで攻撃のバリエーションが多い。

後半25分に、イングランドはFKからマグワイアがヘディングもゴールポストに当たってわずかに外れる。27分には左サイドでルーク・ショーの突破から折り返しをサカが狙うがシュートは上手く当てられず。

フランスは32分にエムバペの突破からラビオがクロス、デンベレの折り返しにジルーが合わせるがイングランドGKピックフォードがファインセーブ。しかし直後に、フランスはCKの流れからグリーズマンのアーリークロスにジルーが頭で合わせてフランスが勝ち越し。

しかし後半35分、イングランドは交代で入ったマウントがゴール前に飛び込み、エルナンデスがタックルで倒したプレイがVARによってPKと判定され、しかし2度目となるケインのキックは、まさかの宇宙開発でイングランドは同点ならず。

ここでイングランドはフォーデンに代えてラッシュフォード、ロスタイムにはストーンズに代えてグリーリッシュを投入する。ロスタイム8分にはマグワイアがゴール前で倒されてFKを得るが、ラッシュフォードのキックはわずかにバーの上。ここで笛が鳴って2-1で試合終了、フランスが連覇に向けてベスト4に進出した。

フランスはイングランドにエースのエムバペを上手く抑えられたものの、エムバペ以外の選手の個人能力で得点をもぎ取るところは、やはり優勝候補らしい勝ち方。準決勝の相手は旋風を巻き起こしているモロッコだが、フランスはモロッコの強みをことごとく上回っているだけに、よほどのラッキーが無いとモロッコの勝利は難しそうだ。

イングランドはケインのPK失敗が痛恨だったが、”イングランドの森保”サウスゲート監督が豊富な選手層を使い切れなかった感が強い。今回は十分優勝が可能な戦力が揃っていただけにもったいない試合であった。

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