「モドリッチとカンテのマッチアップ、そしてVARが勝負の運命を決めた決勝戦」ロシア・ワールドカップ 決勝 フランス-クロアチア

2018/07/16 | ワールドカップ

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長かったロシアワールドカップもいよいよラストの決勝戦、厳しいグループを手堅く勝ち上がって来たフランスと、3連続延長戦を勝ち抜いて来たワンダーボーイのクロアチアとの対戦。

メンバーはどちらも準決勝から変わらぬベストメンバーだが、クロアチアはブロゾビッチがアンカーになって2列目にラキティッチとモドリッチが並んだ4-1-4-1で、フランスはいつものヨップ下にグリーズマンが入った4-2-3-1という形。

試合の序盤はまずクロアチアがボールを支配、前から積極的にプレスを仕掛けてペースを握るが、前半17分にゴール前20m地点でグリーズマンがFKをゲット、自身で蹴ったキックにマンジュキッチが競り合うと、ヘディングが結果的にコースを変えたオウンゴールとなってしまい、思わぬ形でスコアが動く。

注目の中盤での争いだが、フランスはクロアチアのキーマンであるモドリッチに対してカンテをマンマークさせて来たのだが、モドリッチはボランチの位置まで下がってマークを逃れ、ラキティッチが代わりにゲームメイク、上手くフランスのプレッシャーを逃れて反撃を開始する。

前半27分、ペリシッチのドリブルに対して珍しくカンテが後手に回った対応でファールを犯しイエローカード。その直後の28分に、FKからの折返しをヴィダが繋ぎ、ペリシッチがフェイントからゴール右にシュートを突き刺しクロアチアが同点に追いつく。

これで完全にペースはクロアチアに移ったかと思ったのだが、今大会を象徴するアクシデントが起こり、試合の運命を決定づける。前半34分、CKからマテュイディと競り合ったペリシッチが手に当てたというVARの判定でPKがフランスに与えられ、グリーズマンがクロアチアGKスバシッチの逆を取ってフランスが再びリードする。

フランスはそこから前がかりになったクロアチアに対し、ムバッペをペリシッチの裏で前残りさせてカウンター狙いに照準を定めると、後半6分に狙い通りの形でカウンターから右サイドでムバッペが抜け出すも、GKスバシッチがかろうじて足でセーブする。

ここでデシャン監督はさらに思い切った作戦に出る。さしものカンテにも疲れが見られ、イエローカードを1枚もらっているからだろうが、後半8分にカンテに代えてエンゾンジを投入。どうかなと思ったのだが、エンゾンジは高さとリーチで4-4ゾーンの中央をしっかり引き締める。

すると後半13分、ポグバのパスからムバッペを走らせたカウンターからグリーズマンが繋ぎ、ポグバが右足でミドルシュートを決めると、後半19分にも右サイドのエルナンデスからパスを受けたムバッペが、見事なコントロールショットを決めてフランスが4点目。クロアチアは疲労でミスを連発、守備に戻りきれずフランスのカウンターに為す術なし。

これで試合は決まったかと思いきや、後半23分にフランスGKロリスがバックパスを安易にクリアしようとしたところをマンジュキッチに押し込まれクロアチアが2点差に迫り、クロアチアはストリニッチに代えてピアツァを入れて3-4-3にして最後の反撃。

しかしフランスはゾーンを下げてグリーズマンも必死の守備、ほぼ4-5-1のような形で守備固め。クロアチアは頼りのモドリッチがさすがに動けず、最後にラキティッチがシュートを放つが反撃もそこまで。フランスが自国開催の98年以来、20年ぶり2度目のワールドカップ優勝を決めた。

クロアチアは、モドリッチを餌にカンテを前に引っ張り出してイエローカードを与え、DFライン裏への攻撃でフランスの中盤守備を飛ばすプランは非常に良かったのだが、セットプレイからの先制点とVARでフランスに思い通りの試合をさせてしまい、後半は運動量が落ちて反撃も叶わなかった。でも本当に素晴らしいチームだった。大会MVPはモドリッチだが、2位からの選出とは言え納得だろう。

フランスはやはり早めにカンテを交代させたデシャン監督の采配が光った。カンテはフリーロールだと驚異的なアンテナ能力と運動量で2人分の働きを見せるが、逆にマンマークで狙いを絞らせてしまうとあまり良さが活きない。優勝の立役者をあっさり変えてしまえる選手層の厚さ、各選手の守備に対する自信がものを言った優勝だった。

とにかく、フランス代表の選手、監督、チームスタッフ、そしてフランス国民の皆さん、本当におめでとう! 自分が生きている間に、日本がワールドカップを掲げるシーンは来てくれるかなあ・・・(笑)

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