10年ぶりのチャンピオンズリーグ出場となったレアル・ソシエダは、グループリーグの初戦で前年は決勝に進出したインテルとホームで対戦。
ソシエダはいつもの4-3-3で、前線はオヤルサバル、バレネチェア、そして久保。対するインテルは3-1-4-2で2トップがアルナウトビッチとラウタロ・マルティネス。
試合はホームのソシエダがポゼッションで上回る展開。しかし久保にボールが入ると、インテルは左WBのカルロス・アウグストとインサイドハーフのムヒタリアン2人で囲み、最大級の警戒を見せる。その分左が空いて、3分にはティアニーの折返しをバレネチェアがシュートもゴールポストの決定機。
さらに4分、ソシエダは高い位置でボールを奪うと、そのままブライス・メンデスが持ち込みゴールを決めて先制点をゲットする。そこからはインテルがボールを持つ流れになるが、ソシエダはコンパクトなゾーンを作ってシュートまで持ち込ませない。
27分、久保が2人のカバーを交わしてカットイン、ティアニーのシュートをお膳立てする。39分には久保がセンターで素早いターンからドリブルも3人に囲まれ久保のファール。さらに40分、ブライス・メンデスのFKからこぼれ球を拾い、久保が2人に囲まれながらも縦に出て右足クロス、ルノルマンがフリーで飛び込むがヘディングが浮いてしまいアシスト未遂。45分には左に流れてDF裏に抜け出しシュートもGKがセーブ。
後半も4分に、久保のCKをミケル・メリーノが頭でそらし、裏にいたオヤルサバルがヘディングを叩きつけるが、インテルGKゾマーに止められる。51分にはようやく久保がフリーでボールを受け、カットインから得意のミドルも浮いてしまう。9分にはショートコーナーから縦に仕掛けてクロスもラインを割る。
インテルはここでミラノダービーに出場していたテュラム、ディマルコらを投入。15分にはオヤルサバルと久保の2人でカウンター、久保がムヒタリアンにスライディングで倒されイエローをプレゼント。16分にはソシエダにチョーとアイエン・ムニョスが入る。
後半22分にブライス・メンデスと競り合ったバレッラが故意に蹴ったという判定で一発レッドになるが、VARで判定が取り消される。24分には久保の鋭く曲がるCKにミケル・メリーノがヘッドもクロスバーをかすめてまた得点ならず。そして27分に、オヤルサバルと久保が下がってオドリオソラとサディクが入る。
ソシエダはずっと、久保がいなくなると前線の落ち着きが無くなってDFがバタバタ、失点して追いつかれるパターンが続いているが、この試合もチョーは無理なドリブルでボールロスト、サディクはまともにキープが出来ず、久保のケアから解放された右WBが高い位置を取って、完全にリズムはインテルに傾く。
後半34分に、サイドを破られてのクロスをテュラムに決められたゴールはオフサイドになってくれたが、42分にDFのクリアからチョーが競ったこぼれ球を拾われ、シュート性のクロスに飛び出したラウタロ・マルティネスがファーで押し込みインテルが同点に追いつく。
その後もインテルがソシエダを攻め立てるが、そのままスコアは動かず1-1のドローで試合終了。相変わらず選手層の薄さを露呈、もったいない勝ち点2を失った初戦となった。
久保は相手の密着マークもあってあまりパスが来ないながらも、決定的なアシストプレイを4回は作ったが味方が決めてくれず。本人的に不完全燃焼だったのは確かだろう。むしろインテルホームのほうが久保が生きるスペースがありそうなので、次の試合に期待したい。