準決勝でイタリアを2-1で破ったスペインと、オランダを4-2で一蹴したクロアチアとが対戦するUEFAネーションズリーグ決勝。
クロアチアは4-3-3のフォーメーションで、3トップがクラマリッチ、バシャリッチ、イヴァヌシェツ、インサイドハーフには主将のモドリッチが当然先発。スペインは4-2-3-1で1トップがモラタ、2列目がピノ、ガビ、アセンシオ、ボランチがファビアン・ルイスとロドリの先発。
試合はスペインがボール保持率で上回る展開だが、クロアチアはスペインのガビとダブルボランチに対して中盤の3人がそれぞれガッチリとマンマーク、スペインはサイドを経由してでしかボールを回せない。しかもクロアチアはマイボール時にSBが高く上がった5トップで構えて来るので、なかなか思い切った攻撃を仕掛けられない。
そんな中で、スペインは前半12分に高い位置でボールを奪ってガビが股抜きシュートもボールはわずかにバーの右。クロアチアも23分にDFからのロングパスにクラマリッチが抜け出すも、CBラポルテがギリギリ戻って何とかクリア。その後はむしろクロアチアのほうがチャンスが多い状態で前半を折り返す。
後半はどちらも前からプレスをかける激しい立ち上がり。6分にはペリシッチのクロスに逆サイドに上がっていたユラノヴィッチがシュート。12分には中盤でのショートパス交換からジョルディ・アルバがクロス、アセンシオがヘッドもゴール右にそれてしまう。20分にもロドリの強烈なミドルがポストをかすめるシーンも。さらに37分、スペインがクロアチアPA内でパスを繋ぎ、ファビアン・ルイスがシュートもライン上でクリアする決定機。
しかしその後はどちらも決定機を作れず試合は延長戦に突入。10分にはクロアチアで途中出場のマイエルがPA内に入ってシュートもキック直前でスライディングに遭い、VARでもファールとはならず。14分にはPA内でのシュートブロックを拾ったダニ・オルモがフリーでダイレクトシュートもバーの上、この試合最大の決定機をフイにする。
後半もスペインはPA内でミケル・メリーノが落としたボールをまたダニ・オルモがシュートも今度は右に外す。クロアチアは試合間隔が中1日分スペインより少ないせいか、足が止まってラインを上げる事が出来ない。スペインはアセンシオ、ロドリと立て続けにシュートも決まらない。そしてPK戦に突入。
PK戦ではどちらも3人目まで成功したが、クロアチアは4人目のマイエルが真ん中へ蹴ったボールをスペインGKウナイ・シモンが足で止めると、スペインは5人目のラポルテがクロスバーに当てて失敗。しかし6人目でウナイ・シモンが再びペトコヴィッチのコースを読んで止めると、カルバハルは何とパネンカでリヴァコヴィッチを打ち破り、スペインがネーションズリーグ初優勝を決めた。
日本はカタールW杯のベスト16でクロアチアと対戦したが、リヴァコビッチに3本を止められてPK戦で完敗。そのPK戦で無類の強さを見せたリヴァコビッチにボールを触らせず完勝。PKはやはり運では無いという事がよく分かるスペインの優勝だったね。