「久保はチームに不可欠な戦力に成長、ただし好事魔多しには注意」スペイン・リーガエスパニョーラ第8節 レアル・ソシエダ-ビジャレアル

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第7節を終えて、リーグ7位のレアル・ソシエダが勝ち点2差で8位のビジャレアルをホームに迎えての、久保にとっては古巣対戦。ソシエダはいつもの中盤ダイアモンドの4-4-2で、久保は引き続きセルロートと2トップを組んで先発。対するビジャレアルは中盤フラットの4-4-2。

試合はホームのソシエダがボールを保持する流れで始まるが、ビジャレアルは極めてコンパクトな3ラインを敷いており、時々ダビド・シルバや久保がポストプレイをするのだが、後ろのDFにしか戻すことが出来ない。逆にビジャレアルは鋭いカウンターを繰り出すが、ソシエダは紙一重で防ぐ展開。

前半13分に、久保が狭い中でセルロートにワンタッチパス、しかし相手に囲まれてこぼれ球をブライス・メンデスがシュートも右に外れる。なかなかボールを受けられない久保は、21分にGKへのバックパスに猛然と追い込みをかけてあわやカットという場面を作る。

30分には左SBムニョスのクロスを相手がクリアしたボールが前に転がり、スピメンディがシュートというソシエダ初の決定機もバーの上に外れる。そして31分、ダビド・シルバからのダイレクトスルーパスを、あたかのそのプレイを予測していたかのように久保がトラップからターンしてシュートもDFに阻まれる。

スコアが動いたのは33分、ソシエダのCKからクリアしたタイミングでビジャレアルがラインを上げたが、そのスキにブライス・メンデスが裏へ飛び出し、そこにメリーノの浮き球パスが通ってダイレクトで押し込み、ホームのソシエダがようやく先制点。41分には左サイドに開いた久保が、ボールを受けてドリブルで縦突破からえぐってクロスも相手に当たる。

前半はシュートゼロに終わったビジャレアルは、後半になると一転してラインを高く上げてポゼッションを一気に高める。しかしソシエダは6分に久保が左サイドでドリブル突破、クロスにニアはダビド・シルバ、ファーはセルロートが飛び込むがどちらもわずかに合わず。ビジャレアルも10分にモラーレスが強引なドリブルからシュートもゴール右をかすめる。

後半14分には、カウンターからダビド・シルバからのスルーパスにセルロートが抜け出しGKと1対1もシュートを手に当てられてゴールならず。20分には久保が左サイドでドリブル、フェイントで交わそうとしたところをアルビオルに倒されイエローカードをプレゼント。FKは久保が蹴ったが壁に当たる。

ソシエダは後半27分にダビド・シルバとセルロートを下げ、チョーの1トップに久保がトップ下へ移る。早速29分に中央を久保がドリブル、チョーにスルーパスを送るが追いつけず。33分には久保がボールを受けた後3人に囲まれてロスト。直後にも久保へのパスがずれてキープしきれずカウンターを食らうが何とか失点を免れる。

終盤はどちらも疲れて中盤で大きなスペースが生まれ、攻めに人数をかけるビジャレアルがことごとくセカンドボールを拾って攻め立てる。後半42分には久保が大きな拍手を受けながら交代、ロスタイムにはモラーレスのシュートをGKレミロが防ぎ、最後はアップアップだったが何とか最後まで守りきって試合終了。

これでソシエダは6位に浮上、久保はゴールやアシストこそ無かったが、常に動いてスペース作りとプレスに奔走、両チーム最多の5つのファールを受けるなど、ビジャレアルの選手も含めて存在感は随一。2年前にビジャレアルで所在なげに中盤でウロウロしていた姿が嘘のようだ。

「男子三日会わざれば刮目して見よ」というが、かつてのチームメイトも成長ぶりに目を丸くした事だろう。ただ、こうやって調子に乗っていると好事魔多しで怪我を招きがちなので、W杯前にそこだけは気をつけてもらいたい。

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